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氷点沸点・著融点の時事総論 その46 一国だけの武器生産は高くつく。「武器輸出を慎む」原則も再検討すべきだ。(令和5年1月30日)


氷点沸点・著融点の時事総論 その46 一国だけの武器生産は高くつく。「武器輸出を慎む」原則も再検討すべきだ。(vol.46)

 <本節>

 ウクライナに、ドイツ製戦車レオパルト2を供与されることになった。同戦車の性能はロシア製戦車に充分に対抗でき、凌駕するという。ロシアの自暴自棄を招き、核使用の脅威が増す、と恐れる声もある。

 そんな独製戦車がヨーロッパ各国に、合わせて二千両配備させていると聞く。うち三百両が、ウクライナ戦線に投入されるなら、戦況を大きく変えることにつながる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その46 一国だけの武器生産は高くつく。「武器輸出を慎む」原則も再検討すべきだ。(vol.46)

 ところで、自衛隊の10(ヒトマル)式戦車は、これら戦車に勝てるのか。

 それはともかく、自国向け、一国だけの武器生産だと単価が高くつく。国民の負担も大きい。科学技術の発展が遅れる心配もある。日本から輸出できるとなれば、防衛産業が活発になる。外貨も獲得する。科学技術も発展する。何よりも外交力が増す。そして、国民の税負担も軽減する。必ず「死の武器商人国家となるな」とか、「平和憲法違反」といった声が起きるであろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その46 一国だけの武器生産は高くつく。「武器輸出を慎む」原則も再検討すべきだ。(vol.46)

 武器輸出国は、米露仏独中などの大国だけではない。スウェーデンやスイスなども輸出国である。工業国家の証明みたいなものなのだ。ちなみに韓国は二〇二〇年、世界第六位の武器輸出国家である。

 たとえば包丁である。料理に使うのはもちろん、殺人で使われることもある。自動車だって、乗り物であるとともに、事故を起こす凶器とも言える。武器は、攻撃の道具であるとともに、平和を守ることにもつながり、戦争の抑止力ともなる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その46 一国だけの武器生産は高くつく。「武器輸出を慎む」原則も再検討すべきだ。(vol.46)

 日本の「武器輸出を慎む」原則も、この際、抜本的に再検討すべきなのだ。(融点)

 <起因>

 創刊10年目発刊400号記念企画の第一弾として、ベテラン著述家が、お祝いの趣旨で、ちょいとの間、連載してくれることになりました。

 <復習>


氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 東京・神保町の岩波ホールが、本年七月末に閉館されるそうだ。「山の郵便配達」や「カティンの森」など、世界各国の名作が上映されてきたミニシアターである。

 文革期の田舎町の闘争≠描いた傑作「芙蓉鎮」(謝晋監督)も、そこで観た。同監督には「阿片戦争」もあるが、こちらは凡作。一九九七年公開だから、香港返還に合わせた国威発揚(?)映画では……。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 同じ「阿片戦争」でも、マキノ正博監督作は、一九四三(昭和十八)年の公開で、市川猿之助主演。原節子、高峰秀子らも出演している。英米と戦争をしている時代の映画だ。満映から山口淑子(李香蘭)ほかで、「萬世流芳」も作られている。中国においては、一九五九年に映画「阿片戦争」(原題「林則徐」)がある。

 いずれにせよ、阿片戦争は、北東アジア各国にとって、大きなテーマなのである。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 先に終了したNHK大河ドラマ「青天を衝け」でも、武州深谷の農村青年らが、阿片戦争で、清が英国に負けたことを知っていて、「国難来たる」と口角泡を飛ばしているシーンがあった。薩長らの青年諸兄だって、 同じ思いであったろう。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 ところで、いまの日本の青年たちは、北朝鮮がミサイルを撃ったとか、中露両国の軍艦が津軽海峡を横断したとか、アメリカがアフガニスタンを見捨てたとかといったことで、議論をしているのであろうか。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 いっそ岩波ホールで、阿片戦争に関する作品の一挙上映会をやったらどうか。そして、討論会やシンポジュムも……。(融点) (vol.1)


氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 二〇二二年一月十七日、通常国会が始まった。施政方針演説や代表質問も行われたが、盛り上がりに欠ける。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 オミクロン株対策や新しい資本主義ほか内政問題に時間がとられ、ミサイルを撃ち続ける北朝鮮への対応も、中露軍艦による挑発も、そしてウクライナ危機や台湾有事への対処も俎上に上がらず、外交や安全保障、国際問題は無関心のよう。憲法や国家論など、ほとんど論点とならなかった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 これで、果たしてよいのか。二年前(二〇二〇年)一月のことを思い出してほしい。

 二十日夜、中国の習近平国家主席が「全力で感染防止に取り組まなければならない」と宣言した。事実、武漢市ではコロナが蔓延し、死者が増え続けていたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 ところが、一月二十二日に開かれた衆院本会議で、質問に立った枝野幸男立憲民主党代表(当時)は、武漢コロナ問題にふれることなく、冒頭から「桜を見る会」問題をとりあげ、続けて元IR担当副大臣の疑惑や前法相夫妻の選挙違反など、弁護士出身らしくスキャンダル追及に終始した。眼前に迫る危機に目を背けていたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 これは、立民だけではない。自民も国民も共産も、代表質問でコロナについてまったくふれなかった。維新と公明が感染対策について質しているが、それも強いものではない。「それでよいのか」と問題提起をしなかったマスコミも、同罪である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 一月二十三日、武漢市は封鎖された。それでもコロナ問題は争点とならない。ダイヤモンド・プリンセス号乗客の感染から状況が一変し、後はご案内の通り… 。(融点) (vol.2)


氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 いま、怒り心頭だ!

 二〇二二年一月二十七日から二十八日にかけて、埼玉県ふじみ野市で発生した医師猟銃射殺事件≠フ渡辺宏容疑者は、絶対に許せない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 被害者の鈴木純一医師は、同居している私の母(九十六歳)の主治医なのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 三年半前、地元クリニックから、訪問医療への転換を勧められた。嫌がる母をやっと説得し、在宅医の鈴木先生に託することになる。

 「どうもどうもどうも‥‥」

 にこやかに入ってこられた。

 「お悪いのは、どこですかー」

 語りかけながら、聴診器をあてる。母はいっぺんに先生が好きになった。家族にも「二十四時間、いつでもOKですからね。気楽に電話して下さいね」。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 これぞ現代の赤ひげ先生≠ナある。

 それから、月二回ほど診察に訪れてくれた。いつも感心したのは、スタッフとのやりとりが的確。笑顔を絶やさないこと。症状も、患者にも家族にも判りやすく説明してくれる。「患者にはやさしく、スタッフには厳しい」といったタイプでは断じてない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 一方、犯人は誰にでも当たり散らし、各診療機関の鼻つまみもの。それを引き取って診てくれていたのだ。コロナ禍、寸暇を惜しんで奮闘中の四十四歳の死。悔しい。

 今回の事件で、訪問医療の問題点が浮き彫りとなった。母と息子との強烈な絆にも驚かされる。独りよがり。正義は我に在り。そんな傾向の人間による犯罪が増えている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 そこで今後、どうなる? 犯人と同じ老々介護の身にとって切実だ(融点)(vol.3)


氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 ウクライナから、英米豪大使館の家族などが退避を始めている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 「後顧の憂いを断ち、軍を派遣して戦うだけ」ということなのか、ただ、「逃げ出した」だけのことか。

 その詮索はさておき、ミャンマー北部において中国人の帰国が相次いでいる、という情報が、信頼できる筋から寄せられた。

 もし、これが事実だとしたら、キナ臭い匂いがする。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 マンダレーを含む北部ミャンマーは中国と国境を接している。アンダマン海から、雲南省に向けての石油・天然ガスパイプラインやイラワジ河上流のダム建設など、設備投資をした利権も多い。

 かつてビルマ共産党が活躍していた歴史があり、中国と関係が深い少数民族の武装組織も跋扈している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 反政府派と結びついて、「戦」を挑む可能性はあるのだ。

 よくミャンマー国軍のバックに中国政府がついていると解説する人がいる。それは間違い。軍政側だろうが、反軍政側だろうが、親中派は少数派に過ぎない(と思う)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 中国との国境付近には、希少動植物の密売や麻薬取引、賭博場や売春ほかの娯楽・歓楽など商売利権に基づく親中派はいる。

 中国内で同じ少数民族が暮らしている場合もあり、交流が深かったりもする。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 しかし、ビルマ族の多数派は、中国を信用していない。アウンサンスーチー政権が親中に傾きそうになったので、軍が予防クーデターを起こした、と分析する人もいる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 それは穿ち過ぎだと思うが、いずれにせよウクライナから台湾、そしてミャンマーへと飛び火する可能性もあるのだ。(融点) (vol.4)


氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 菅直人元首相には、つくづく呆れ果てた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

橋下徹弁護士(元・維新の党共同代表)を「ヒットラー」呼ばわりして、物議をかもしたかと思いきや、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

今度は小泉純一郎氏をはじめ四人の元首相と連名でEUへ「福島原発事故で、子供たちに甲状腺癌患者が増えている」と訴えた。果たして本当か。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)による現地調査で「事故当時の子供たちの甲状腺癌と被爆の関連性は認められない」と結論が出ている問題である。「福島原発事故以降、十年間で二百六十六人の子供甲状腺癌の患者が出た」と元首相らが主張するが、仮に患者数が事実だったとしても、原発事故との因果関係は立証されているのか、他地域との比較はどうか。さらに、もし患者になったとして、治療法はないのか。当方の同病だった先輩は「手術は簡単で、治ったよ」と語っていた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 村山富市、細川護熙、小泉純一郎、鳩山由紀夫の引退した元総理はともかく、菅直人氏は、野党第一党・立憲民主党の最高顧問であり、現職の衆議院議員ではないか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 しかも、彼は、福島原発事故のときの内閣総理大臣であり、事態収拾の当事者ではなかったのか。「いや、あれは東電が起こした事故である」。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 あるいは「天災であったから関係ない」と逃げるおつもりか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 福島は、いまだ風評被害で苦しんでいる。当時、現地視察で無用な混乱を起こした人が、またまた混迷の一翼を担うとは……。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 立民は個人の意見だと逃げる。暴走老人≠止める男はいないのか。(融点)(vol.5)


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 ロシアがウクライナに軍事侵攻をした。断じて許されることではない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 バイデン米大統領が「侵攻があったなら、最大級の経済制裁をする」と表明した段階で欧米は負けていた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 プーチン露大統領にすれば「口先だけで軍事支援はない」と表明されたのと同義語だったからである。とうてい戦争抑止力とはなりえなかった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 今後、悲観的なことを言えば、ウクライナは見捨てられ、親ロ的な傀儡政権が打ち立てられて、終息するのかもしれない。

 否、反対に欧米の世論が沸騰して、全面的にウクライナ支援にまわり、世界的な戦争に発展するケースも考えられる。

 しかし、その可能性は低いだろうな。


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 あのタリバンにも負けた米軍が、軍事強国のロシアと「核戦争も辞さず」と眦(まなじり)を決して戦うとも思えない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 ウクライナは、NATO(北大西洋条約機構)加盟国でもないので「可哀そうだが、戦う義務はない」と割り切られるのでは……。

 教訓として、安全保障の観点から、価値観の一致する国々と、軍事同盟を結んでおくべきだということ。だからこそウクライナがNATO加盟を急いだ、とも言える。

 もっと教訓は、日頃から軍事を軽視せず、国防力を高めておくことが必要不可欠だ、ということである。

 日本も、対岸の火事ではない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

そのロシアに北方領土をかすめ取られ、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

韓国に島根県竹島を不法占拠され、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

中国に沖縄県尖閣諸島が盗られそうになっている。

 しかもロシア、中国、北朝鮮は核保有国だ。(融点)(vol.6)


氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 ウクライナが善戦・敢闘している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 もし、筆生が、欧州流の民族派政党の党首なら「ウクライナに武器支援を行え。北方領土奪還のチャンスだ。自衛隊の精鋭を道東(根釧地方)に集結せよ」と叫ぶな。

 穏健派の党首なら「もはや諸国民の公正や信義などは信じられない。自国の防衛力を高めよ」と主張する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 具体的には@憲法改正(まず緊急事態条項の創設、次に九条改正)A「非核三原則」撤廃し、「作らず、持たず」二原則とする。核の「持ち込み」を認め、米軍と共同管理を目指すB国防費の増額などを提唱する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 同じ敗戦国のドイツは、主権回復の際、ボン基本法(憲法)を制定し、軍隊の保持を定めた。今回、自国がエネルギー危機に陥る危険にさらしても、独露のパイプライン建設にストップをかけた。ウクライナ人の祖国防衛意識が高いとみると、武器供与も始めた。もちろん難民も受け入れている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 何よりも、SPD(社民党)出身のショルツ首相は「自由と民主主義を守るために、安全保障にもっと投資しなければならない」と国会演説。従来、GDP1・1%から1・4%の国防予算を、2%以上に引き上げる方針を明らかにした。それに対し、CDUをはじめ有力諸党は賛成だという。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 また、ドイツ国内で数万人から十万人を超えるウクライナ支援デモが行われている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 渋谷などで、ウクライナ人などが「侵略反対」集会を開いていると聞く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 狸穴のロシア大使館前に、日本人による大規模デモが押しよせているとは聞かない。(融点)(vol.7)


氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 ロシアのウクライナ侵攻に対して、日本は何をなすべきか。まずサハリン2の開発からいったん手をひく。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 日本上空におけるロシア航空機にも飛行制限を科す。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 それに、道東において、自衛隊の軍事大演習も行ったらよい。いささかなりとも、ウクライナ支援となるはずである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 日本は一貫して@戦後秩序は守るA国際紛争は武力の行使ではなく、交渉によって解決して行く、との方針を堅持してきた。それを見直す時期にきているのではないか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 ところが、安倍元総理が「核共有も議論すべき」と提起したら、「非核三原則の国是に反する」と各方面から批判の声が上がった。ドイツ、ベルギー、オランダ、イタリア、トルコなどは、アメリカと核共有≠オている現実がある。もちろん英仏は、核保有国だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 日本は露中北朝鮮と核保有国に囲まれ、「作らず、持たず、持ち込まず」の政策方針を、後生大事に抱えている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 議論するのも怪しからんというのであれば、憲法同様、国是を守って死ね、ということか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 今回の戦争で、フィンランド、スウェーデンといった中立国が、公然とウクライナ支援にまわり、永世中立国であったはずのスイスまでも、経済制裁に加わった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 かつて「非武装中立」を声高に主張していた石橋政嗣、土井たか子といった社会党委員長が、もし生きておられたら何と言ったか。それに、いわゆる進歩的文化人の面々の意見も、聞いてみたいところである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 どこかで懺悔録でも載せないかな。否、また「国是に反する」と叫んでいるか。(融点)(vol.8)


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 ロシアのウクライナ侵攻は、ソ連の南樺太侵略に似ていると思う。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 一九四五年八月九日、ソ連軍が突如、南・北樺太国境(北緯五十度)を破って侵略してきた。日本軍は、十五歳から六十四歳までの男性を軍隊または国民義勇戦闘員として動員し、防衛戦を展開する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 その結果、八万七千六百人が北海道に避難できた。実は、わが母も、その一人である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 女学校時代の友人の一人は逃げ遅れ、押し込んできたソ連兵らに凌辱され、止めに入った実兄が、目の前で射殺されたときく。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 真岡郵便局の電話交換手や、太平洋炭鉱病院の看護婦ら、集団自決事件も起こっている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 真岡は艦砲射撃され、停戦交渉に向かった軍使らも銃殺された。八月二十二日には、北海道留萌沖で引揚船が攻撃され、千七百名以上(五千人以上の説も)の犠牲者を出している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 二十二日に停戦協定ができ、樺太庁の指示で多くの建物で白旗が翻っていた。ところが豊原駅前に集まっていた避難民は、ソ連軍機に無差別爆撃を受けている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 ソ連は北海道まで攻め込み、北半分を占領する計画を持っていた。留萌、釧路の不凍港を押さえ、羽幌と釧路の炭鉱を取りたかったのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 樋口季一郎北方軍司令官がソ連の意図を見抜き、ポツダム宣言受諾後も現地軍に戦闘継続を命じると共に、米軍B29の千歳進駐を要請。アメリカのトルマーン大統領が、ソ連の要求を拒否して北海道は守られた(以上、藤村建雄著『証言・南樺太最後の十七日間』光人社NF文庫参照)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 ウクライナ戦争と重なってみえる。(融点) (vol.9)


氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ウクライナのゼレンスキー大統領が三月二十四日、オンラインで日本の国会議員に向けて演説を行った。それを聞き、ロシア=旧ソ連による周辺国侵略の歴史を思い出す。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 一九五六年にハンガリーで反ソ・民主化運動が起こった。ソ連はこれに反撥。軍を出動させて弾圧する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ナジ・イムレ首相をルーマニアに連行し、二年後に処刑している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 一九六八年はチェコスロバキアの「プラハの春」。ドプチェク第一書記ら、共産党改革派と市民による民主化の動きにソ連は激怒。ワルシャワ共同体五カ国軍を送り、改革派政権をひっくり返した。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ドプチェク氏はソ連に送られ、尋問の上、解任されて機械技師として生きる。後にチェコは民主化され、政界復帰をしてはいるが、犠牲者の一人だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ソ連がロシアとなっても、手法はまったく変わらない。ゼレンスキー大統領が第三の犠牲者とならないか、日本をはじめ国際社会は監視し、警告を発すると共にウクライナ支援を強化して行かなければならない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 たとえば、道東において自衛隊の大演習を行う。国際海峡の津軽海峡を「十二海里宣言」をして領海化。ロシア艦船の通行を認めない。ロシア機の日本上空飛行も禁止する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 樺太の油田開発からは撤退したらよい。そして国防費を上げ、防衛力を充実させる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ゼレンスキー大統領がもっとも伝えたかったことは、「国家の独立と尊厳、自由社会を守る決意」である。理不尽なロシアの軍事侵攻に身を挺して国民を鼓舞し、国家を守る同大統領に連帯の拍手を送りたい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 日本の国会議員は演説をどう感じたか。(vol.10)


氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 日本でいま、ソフィァ・ローレン主演のイタリア映画「ひまわり」(ヴィット・デ・シーカ監督)の上映運動が起こっている。新婚の夫がソ連戦線(ウクライナ)に送られ、そこで傷つき、現地で暮らすようになったらしい。彼を探しに行く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 ウクライナ・ロケの作品で、「女性映画の傑作」と言われている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 「ウクライナ支援」のために、同映画の上映会開催とのこと。それはそれで評価する。

 しかし、何か忘れてはいませんか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 日本人なら「氷雪の門」(村山三男監督)でしょう、と言いたい。同映画では一九四五年八月、ソ連軍の南樺太侵攻を描いている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 日ソ不可侵条約を一方的に破り、北緯五〇度の南北国境線を超えて、ソ連軍が攻めてきた。樺太では、十五歳から六十四歳までの男性を、軍隊または国民義勇隊として召集。全島一丸となって戦っている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 戦いは、八月十五日のポツダム宣言受諾後も続き、「十七日間の国土防衛戦争」となった。日本が出した停戦交渉の将兵も、ソ連軍によって銃殺されている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 彼の国は、北海道北半分の占領と、不凍港(留萌や釧路)や炭鉱(羽幌、太平洋)を欲していたのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 戦うことによって、北海道占領の意図をくじき、八万七千人余、樺太からの島外脱出を助けている。わが母も、その一人だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 映画「氷雪の門」では、真岡市街戦や同郵便局における電話交換嬢・九人の服毒自決も描かれている。二木てるみや岡田可愛らが主演した独立プロの大作(制作費二億円)であったが、あまり上映されていない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 反対する勢力が強かったのである。(融点)(vol.11)


氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 ウクライナにおける戦争で、想いだされるのは関・森嶋論争(一九七九年)である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 森嶋通夫ロンドン大教授が「日本は軍隊を持つべきではない。もし、ソ連軍が攻めてきたら白旗と赤旗で迎えたらよい」と言ったのに対し、関嘉彦都立大名誉教授が「抗戦すべきである。軍事力が重要だ」と応じた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 ところが「軍事力は必要でない。もし、占領行政が不当だったら、ゼネストやデモで抵抗すればよい」とか、「軍事力を持っていればかえって危険だ。つい使いたくなる」といった森嶋説支持者、それに「国連が調停してくれる」といった楽観論も出てくる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 一方「森嶋説は降伏論だ。ソ連は何をするか分からない。自由や民族の誇りも文化も奪われる。自ら闘わなくては、誰も助けてくれない」と関説擁護論もあらわれた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 どちらが正しかったか。結果はご存知の通り。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 そう締めようと思っていたら、最近「武力侵攻に対して、武力で反撃すべきでない。対抗しても、大きなロシアに勝てるわけがない。国民の命を守るためには外交交渉に徹するべきだ」といわば降伏論を唱える人が出てきた。この期に及んで、である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 実際に起こっていることを見ているのか。ウクライナを出て、ロシアに入った避難民を極東のサハリン(樺太)に移住させると伝えられている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 戦後、捕虜となった日本軍人をシベリア送りにして、森林伐採などで使役した歴史を持つ国らしい発想である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 ウクライナではゼレンスキー大統領を先頭に力の限り、戦っている。アフガニスタンでは大統領がすぐ逃げた。その違いがー。(融点)(vol.12)


氷点沸点・著融点の時事総論 その13 ロシア政治家の脅しに北海道の防衛力強化と米軍駐留で対応せよ (vol.13)

 公正ロシア(ロシア野党)のサイトで、ミロノフ党首(元上院議長)が「(日本の政治家が)関東軍の運命をすっかり忘れていないことを望む」と言ったとの報道を読んだ。


氷点沸点・著融点の時事総論 その13 ロシア政治家の脅しに北海道の防衛力強化と米軍駐留で対応せよ (vol.13)

 これが事実なら、あきらかな日本への脅しである。ソ連(ロシア)は大戦末期、樺太や千島列島を攻め、北海道北半分を占領しようとした歴史がある。


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 樋口季一郎中将の決断で北部軍が必死に戦ったことと、トルマーン米大統領が要求を拒否して頓挫したはずだが、いまだ留萌、釧路などの不凍港確保をあきらめていない勢力があるようだ。


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 戦後、日本はソ連への警戒感が怠らず、自衛隊の主力も北海道で展開してきた。しかし、近年、軍事抬頭する中国に備えるため、南西諸島へ防衛の重心を移しつつある。


氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 今度のウクライナ戦争で、仮に中国による台湾侵攻が起こった際、火事場泥棒的にロシア軍が南下し、北海道を侵す危険性が増してきたと考える。


氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 戦況によっては北朝鮮軍だって、対馬を狙うかもしれない。
 それらを避けるためには、まず日本自身が防衛力を高めること。


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 尖閣も北海道も守る。二正面だって、はたまた三正面だって、隙を見せない。加えて、米国との同盟関係を深化し、核持ち込みも要請すべきである。もちろん非核三原則から二原則に変更する。


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 すぐに着手すべきは、北海道への米軍駐留かもしれない。たしかに現在でも訓練場など米軍が使用できる基地はある。それを米兵士が住む大規模基地に替えて行く。

 国防は近代兵器もさることながら、マンパワーであり、国民の意思である。(融点)(vol.13)


氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 先日、新宿の武蔵野館で「親愛なる同志たちへ」(アンドレイ・コンチャロスキー監督・脚本、ロシア語・字幕)を観た。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 映画の舞台は、ソ連時代のノヴォチェルカッスク。ウクライナの穀倉地帯に隣接するロシア南西部の町。機関車工場や食品工場、大学や研究所もあるコサック地方の中核都市である。一九六二年六月一日、町の電気機関車工場で、大規模なストライキが発生した。物価上昇と食糧不足。にもかかわらず給与カットが行われる。それらに抗議して、工員らが立ち上がった。工場を占拠するとともに、市内に繰り出して行く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 映画の主人公リューダ・ショミーナは、市政委員会で生産部門を担当する女性共産党員である。女手ひとつで娘を育ててきた。その十八歳になる愛娘スヴェッカが、ストに同情的。母に「工場に行っては駄目」と厳命されるが、娘は「抗議するのは自由よ」と反撥。家を飛び出して行った。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 翌二日、町は軍隊で封鎖される。五千人のデモ隊は、軍、あるいはKGBの発砲によって蹴散らされた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 母は全身全霊をかけて探しまくる。果たして娘の安否はいかに?

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 その騒乱で二十六人が死亡、七人が処刑されたという(事件はソ連が崩壊されるまで隠蔽されていた)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 流血の痕跡が、アスファルトの上塗りによって、消されていくシーンが印象的である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 いまウクライナ戦争では、火葬車が投入されているときく。戦争犯罪の証拠隠滅に使われているのであろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 異論を認めない「強いロシア」を目指す国の体質は、変わっていないのだ。(融点)(vol.14)


氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 二〇二二年五月三日、日本国憲法が施行七十五周年を迎えた。人間で言えば後期高齢者入り。筆生の身体同様ゆがみ、ひずみが目立つ。護憲、改憲の両派とも、大きな集会を開いた。

 改憲派の「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、平河町の砂防会館に約五百人が参加して「公開憲法フォーラム」を開き、岸田文雄首相がビデオメッセージを寄せた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 さらに自民、公明、維新、国民民主の各党代表も、憲法改正への意欲を示した。

 首相メッセージに続いて、逢見直人・富士社会教育センター理事長が登壇。同氏が元UAゼンセン同盟会長で、連合会長代行であっただけに、労働界や一部野党へ、改憲論議の広がりを感じさせた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 一方、護憲派は、有明防災公園で「改憲発議を許さない!守ろう平和といのちとくらし」と題する集会を開き(主催側発表・一万五千人参加)、立憲民主、共産、社民の各党代表らが挨拶した。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 その中で、立民の奧野総一郎・国対委員長代理が「ロシアより許せないのは、いまの与党だ。どさくさまぎれに、ウクライナ問題をだしにして、改憲に突き進もうという姿勢を許すわけにはいかない」と発言したという。後に本人が、テレビ番組等で「一部不適切であった」と撤回する展開となっている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 それはともかく、護憲と言いながら「改憲発議を許さない」とは何事か。現行の日本国憲法第九十六条には、「憲法改正」の手続きが定められている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 それに則って、粛々と憲法改正過程に入ったとき、「許さない」と、それを妨害するつもりなのか。(融点)(vol.15)


氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 フィンランドのサンナ・マリン首相(社民党)が来日し、岸田文雄首相との会談を持った。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 同国はロシアの隣国である。約三十四万平方qの面積で、日本の国土よりやや小ぶりだが、約五百五十万人と北海道よりやや多い国民を持っている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 同国は芬ソ(フィンランド・ソ連)で二度戦った。スキー部隊などの活躍もあって侵略を撃退した歴史を持つ。日本も日露戦争やシベリア出兵にノモンハン事件、第二次世界大戦末期における樺太、千島、満洲、蒙古と四方面での戦いと、ロシア(あるいはソ連)と幾多の戦争を行った。日芬両国とも大国ロシアの横暴に悩まされてきたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 そう言えば、当方がワルシャワでホームステイした際(一九八一年)、そこのご主人に「ポーランドと日本は隣国だ。両国の間に大きな森があり、獰猛な羆がいるけれど」と言われたことを思い出す。当時は、まだポーランドは共産国であったはずだけど、強烈な反ソ感情を感じたものだ。北欧のフィンランドも同様であろう。有名な「冬戦争」(一九三九年)では、五十万のソ連の大軍に突如三方面から侵略されたのだから……。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 ベルリン在住のソ連外交官は「三日間で万事片がつきます」と豪語していたという(武田龍夫著『戦う北欧』高木書房)。ところが勇敢なフィンランド国民とスウェーデンをはじめとする義勇軍らの奮闘によって戦争は長引く。詳しくは武田著を読んでもらいたい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 マリン首相は危機感を持って来日したと思うが、わが国の弛緩した雰意気にがっかりしたのではないか。(融点) (vol.16)


氷点沸点・著融点の時事総論 その17 「ロシアが侵略したのが圧倒的に悪い」と一刀両断した論説委員に拍手 (vol.17)

 テレビのお昼のワイドショーで、ロシアのウクライナ侵攻を取り上げていた。元国会議員のコメンテーターが「アメリカも悪いですよね。戦争が長期化すれば軍需産業が儲かるので」と発言。そのとき、大手新聞社の論説委員氏が「あなた、何を言っているんですか。ロシアが侵略したのが圧倒的に悪い」と一刀両断。胸がすく思いだった。

 このごろ「経済制裁しかしないと言っていたのに、武器を送って戦争を長期化させている」と、まるでアメリカが悪い%Iなことを言う人がいる。そして決まって「アメリカの軍需産業は儲けている」的な発言をする。間違ってもらっては困る。侵略したのはロシアであり、それを指導したのはプーチン・ロシア大統領であることを。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 昔から「ユダヤやコミンテルン(共産主義インターナショナル)、あるいは軍需産業に操られるアメリカに原因がある」と言った陰謀論≠好む人たちがいる。どこかに悪の総本山≠ェあって、そこの誰かが世界の行く末を牛耳っていると。

 判りやすいし、面白い。でもね、これはほとんどが眉唾。世界は、そんなに単純ではない。但しプーチンは後世、ヒットラー、スターリン、毛沢東と並び称されるかも。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その17 「ロシアが侵略したのが圧倒的に悪い」と一刀両断した論説委員に拍手 (vol.17)

 かつて民社党の初代委員長・西尾末廣氏は「世界は資本主義陣営対共産主義陣営の対立で動いているのではない。民主主義陣営対全体主義陣営だ」と喝破した。

 「陰謀論」や「両者とも悪い論」に惑わされることなく、日本は民主主義陣営の勝利に貢献して行きたいのだが……。(融点) (vol.17)


氷点沸点・著融点の時事総論 その18 「グリーン券詐欺事件」は言語道断。だが、引退議員の生活も大変で(vol.18)

 蕎麦屋に入った。六十代とおぼしき女性客が二人。どうやら朝の仕事を終えて、昼食をとっているらしい。テレビでは国会のニュースをやっている。

「この人たち、何もしないで、私たちの十倍以上の年収なのよ」

「えっ、そうなの。国会では寝てばかりいるのにねえ」

「国会議員をやめても、グリーン券で新幹線に乗っていた人もいたでしょ」

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その18 「グリーン券詐欺事件」は言語道断。だが、引退議員の生活も大変で(vol.18)

 山下八洲夫・元国会議員による詐欺事件を怒っているのだ。同氏は衆院4回、参院2回当選した元社会党系のベテラン政治家である。事件を起こした当時は、立憲民主党岐阜県連顧問であった(発覚後、除名)。

 言語道断。あくまでも個人の資質によるもの。しかし、同情するわけではないが、議員引退後の生活も大変なのは、事実である。

 小泉純一郎総理時代に、「国会議員年金」が廃止された。会社員や公務員生活が長かった人は、厚生年金などをもらえているだろうが、若くして政治家になると辛い。議員をやめても、冠婚葬祭のオカネがかかる。そこで引退したとたん、選挙区であった地元を離れ、大都会に移り住んでしのぐ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その18 「グリーン券詐欺事件」は言語道断。だが、引退議員の生活も大変で(vol.18)

 今国会でも「文書通信交通滞在費」(文通費)が問題となる。しかし、抜本解決には至らなかった。使い勝手がいい「手当」の権益を守りたい議員が多かったということ。議員任期中に倹約に努め、次回選挙の資金にする人もいれば、引退後の生活費にあてる人もいるときく。「嘆かわしい」と言っても始まるまい。さて、それでどうする?(融点)(vol.18)


氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 政府の新経済財政指針「骨太方針」で、医療情報の「プラットフォーム」創設を盛り込むという。遅すぎた感はあるが、歓迎する。

 たとえば、「電子カルテ」である。それはNECや富士通の大手から、札幌のシーエスアイほか、専門ベンチャー企業も手がけてきた。それもあってか、各社の規格が統一されておらず、盛り込まれている情報もバラバラ。使い勝手が悪かったのである。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その4 沼田榮昭は王様の家来になってしまうのか?すぐには何も産み出さなくても、こうした環境は、次世代に影響が繋がると思います。人間は環境の影響を受け、無意識のうちに、経験から判断を下してしまうのです。(vol.4)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

「各企業に、政治家や学者の応援団がついていましたね、お役人は、VHSやベーターの戦いのように、シュアが寡占となった企業の規格に合わせればよい、と考えていたようで……」(電子カルテ会社の幹部氏)。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その1 Boys, be ambitious. 〜男の子よ、「やんちゃ」であれ!〜。50歳過ぎの林住期(りんじゅうき)。(vol.1)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 これが統一されていくと、マイナンバーを伝えるだけで、応急治療に取りかかってもらえるかもしれない。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その2 魂をブルブルと震わせていますか?生涯計画表、ミッションについて、称名念仏とambitious 。(vol.2)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 医療関係で電子化が進むと、コロナ禍の感染者情報をファクスでやりとりするといったこともなくなる。マイナンバーと健康保険証も一体化するので、患者の病歴も判る。これで、「お薬手帳」といった前時代的なしろものも消えるはずだ。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その3 国際情勢はいつも「複雑怪奇なる新情勢」かもしれません。バイデン大統領の世界戦略が、中国封じ込めからロシア解体に、シフトしていると感じます。そろそろ、日本も米国盲従のリスクを考えるべき時期が来ています。(vol.3)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 マイナンバーには、銀行口座番号も紐付きにしたらよい。病院などへの支払い、逆に自治体などからによる支援金の振り込みにも役に立つ。ゆくゆくは、税の徴収にも活用されるようになるだろう。

 いや、困るって?

 
国防事案という究極の公共の利害に関する事実である馬毛島基地整備計画を考察する その17 まさかの防衛省による処分禁止仮処分だった!松澤泰生が権利者と称して、まさかの躍動!2022年3月28日、防衛省が債権者として、処分禁止仮処分が登記された。そして、同日、防衛省だけでなく、有限会社和光堂(東京都中央区銀座8−15−10、取締役:中島五月・取締役:高橋智美)なる法人が、松澤泰生の持つ仲介手数料支払請求権を4億8000万円及びコンサルタント料支払請求権8億円を2022年2月1日に譲受したとして、仮登記抵当権移転仮登記。馬毛島の残りの100億円をめぐり、国防事案という究極の公共の利害に関する事実である馬毛島基地整備計画をネタにして、防衛省は詐欺師たちと金の戦争をしている場合なのか?この不毛な100億円をめぐる馬毛島基地整備計画をネタにして跋扈する詐欺師たちによる金の戦争を生み出した菅義偉前総理大臣の責任が問われることになるのは間違いないであろう。(vol.17)

 あなたは、プーチン大統領ではないでしょ。病歴だって、資産情報だって、公開されても……。もちろん情報保護に万全を期さなければなりませんけどね。(融点)(vol.19)


氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 チャン・イモウ(張芸謀)監督の最新映画『ワン・セカンド――永遠の24フレーム』は、悲しくも示唆に富んでいた。

 映画の舞台は、文化大革命の時代である。

 強制労働所を脱走した男(チャン・イー)の逃亡目的は、ニュース映画に映っていると伝えられた、別れた娘を観ること。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 そこに弟のため、フィルムを活用して電気スタンドの傘を作りたい少女(リリ・ハオツン)がからむ。演ずる彼女は、張監督に見いだされたシンデレラガール。瞳の力が強く、透明感があふれている。同監督が発掘したコン・リーやチャン・ツィイーと同様、世界で活躍する人気女優となることだろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 六、七〇年代の中国は、映画全盛の時代である。上映会ともなると村中が涌いた。本作では、砂まみれになったフィルムを村人総出で洗い、上映されるや超万員の観客がどよめくシーンなど、映画への愛と熱気が伝わってくる。映画に挿入されているニュース映画は、新たに作られたものだそうな。

 当方の小学生時代(一九五〇年代後半)、学校の体育館で暗幕が張られ、映画が上映された。夏休みの夜、広い道路で野外映画会も催されている。二木てるみ主演の「にあんちゃん」(今村昌平監督)も、そこで観た。

 現代では想像できないほど、映画が社会に根付いていた。ほかに「ニュー・シネマ・パラダイス」や「玲玲(リンリン)の電影日記」も、映画の時代を活写している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 「ワン・セカンド」は文革時代をあまりにも暗く悲惨に描いていると、直しが入ったと言う(高原明生「背景解説」参照)。(融点) (vol.20)


氷点沸点・著融点の時事総論 その21 フィンランド戦争を描いた本(武田龍夫著『戦う北欧』)と映画、その教訓は(vol.21)

 いま注目は、フィンランドとスウェーデンの北欧二カ国が、NATO(北大西洋条約機構)に加盟できるかどうか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その21 フィンランド戦争を描いた本(武田龍夫著『戦う北欧』)と映画、その教訓は(vol.21)

 昔、「フィンランド化」と言うと、侮蔑のニュアンスがあった。強国ソ連に遠慮し、卑屈に生きていると。冗談ではない。日本の二倍の国土に五〇〇万人余。北海道ほどの人口の国が、ソ連と二度戦っている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 武田龍夫著『戦う北欧』(高木書房)ではフィンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの四カ国とバルト三国が、共産ソ連やナチス・ドイツとの「危機の中の軍事・外交」史を著しており、読み応えがある。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 もう一つのお薦めは、フィンランド映画『アンノウン・ソルジャー(英雄なき戦場)』(アク・ロウヒミエス監督)のオリジナル版である。二〇一七年に制作。一九年に日本で公開されている。そのときは四八分ほどカットされていた。今回(二二年六月公開)は、その未公開部分を復活させ、一八〇分の大作となっている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 映画は、「冬戦争」の次の「継続戦争」三年二カ月が舞台。国土・国民を守るため、地を這って戦う兵士たちの姿が、リアルに描かれている。現在のウクライナ戦争が想起された。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その21 フィンランド戦争を描いた本(武田龍夫著『戦う北欧』)と映画、その教訓は(vol.21)

 防衛において、国民の意思と力(軍事力)が問われてくる。日本は島国だから海空を強化すればよいとか、ミサイル重視の意見もある。でも、基本は、サイバー攻撃にも備えた、陸海空のバランスのとれた軍隊が重要であるということ。フィンランドやウクライナの戦争の教訓である。(融点) (vol.21)


氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

 参議院選挙が始まった。二十数年前と、ちょっと古い話になるが「どんな基準で、誰に投票するか」と、三十代前半のF君に、それを訊ねてみた。

 イスタンブール(トルコ)で、「私なら、まず党がどこかで選びますね。政策では、国防に関して、基本的にどんな考えを持っているのか。福祉だって教育だって、国が守れてはじめて実現することですよ。わが国は、ロシア、イラン、イラクなど危険な国に囲まれているのですから……」

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

「ギリシアだって、そうじゃない。キプロスをめぐって争いが起きたりしているでしょ」

「確かにそうですが、でも、ギリシアは民主主義国家です。話し合いで解決する可能性があります。交渉も成り立ちますが、専制政治の国とは、そうはいきません」

 きっぱり答えられた。

 ギリシアとトルコとの関係は、日本で言えば、竹島や慰安婦、それに徴用工問題など難問をかかえる韓国との関係に近いということか。もちろんロシア、イラン、イラクにあたるのが、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

わが国にとっては中国、ロシア、北朝鮮である。いずれの国も日本に撃ち込める核ミサイルを保有している。近年、空や海から、わが国の領空、領海を侵犯し続けていることも、忘れてはならない。

 これらに、いかに対処して行くか。

 話は替わる。トルコは宗教政党系の民族主義者が大統領となって、かつてより専制主義的な政治になったと聞く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

 五十代となったF君に「エルドアン大統領を支持しているのか」と訊いてみたい気がする。(融点)(vol.22)


氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 猛暑である。政府や電力会社は節電を訴えている。では、発電はどうなっているか。需要が伸びたなら、供給を増やすのは当然の策である筈。ところがご存知の通り、新たな発電は簡単にできない。休止中の火力発電所二か所を、急遽稼働させたのみ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 参院選において、原子力規制委員会で安全を確認され、地元の合意を得た原子力発電所の再稼働をさせることに自民、公明、維新、国民、NHK党の五党が賛成。再稼働反対は立民、共産、れいわ、社民の四党である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 特に、共産党は「原発即時ゼロ、石炭火力発電からの計画的撤退」を政策に掲げている。どうやって伸びて行く電力需要に応えていくのか。太陽光、風力、地熱などの自然エネルギーで、完全にまかなえると思っているのか。反対派は、原発は危険、戦争になったらウクライナのように標的にされる、福島原発事故を忘れるな、なんていう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 ここで確認しておきたいことは@東日本大震災における犠牲者は、津波によるものであって、原発事故によるものではないことA東電福島原発は米GE製の旧式であり、隣の東北電力の女川原発は新式の東芝製であって、被害を免れていることである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 確かに、地元住民に生活不安が生じたことや、一次産業で「福島産は危ない」との風評被害が生まれたことは、慚愧に耐えない。

 だからといって、原発全般を否定することはいかがなものか。筆者は小型原発の開発・活用を通じて、電力供給を安定化するとともに、世界に輸出をすべきである、と主張する政党が出現することを望む。(融点)(vol.23)


民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 国の行方を左右する参議院選挙である。

 投票前に、選挙管理委員会から送られてきた選挙公報をぜひ読んでいただきたい。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 比例代表区には十五党が立候補している。投票では、政党名でも候補者名でも有効だから、ごぼうの党やNHK党のように候補者名を一切書かれていなくても理解できる。

 他方、自民、立憲、維新、国民、社民、れいわ、参政の各党は、候補者全員を顔写真入り、同じスペースで紹介している。オーソドックスだが、好感が持てた。

 それに対し、公明党は重点候補の七候補が経歴、顔写真付きで紹介されていて「公明党はこの7人をはじめ参院選比例区に17人を公認しています」と書かれてあった。共産党は田村智子副委員長と四人の中央委員、計五人が経歴、顔写真付きで紹介されていて、ほかの二十候補は五十音順に氏名のみ紹介されている。両党とも、党風と言えばそれまでだが、感じがよくなかった。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 自民は「決断と実行。暮らしを守る」、立憲は「いまこそ生活安全保障が必要です」、公明が「日本を、前へ」維新が「改革。そして成長」、国民が「給料を上げる。国を守る」、共産が「平和でも、暮らしでも、希望がもてる日本に」をトップスローガンにしている。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 ウクライナ戦争で世界が大混乱。日本の周辺においても中国、ロシア、北朝鮮の核保有国が蠢(うごめ)いている時期に、危機意識が乏しくはないか。円安が進行し、食料品などの高騰もある。それに電力危機だ。もっと明確に、国家と国民を守る主張をせよと言いたい。憲法に対しても、そうだ。(融点)(vol.24)


民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その25 安倍晋三元総理を批判してきた左翼≠フ声に惑わされることなく国葬を(vol.25)

 <本節>

 安倍晋三元総理の非業の死を悼む声が、世界各国で起こっている。

 あれは、安保法制が争点になっているころだ。
 川越で「アベのバカ」と大きく書かれたトートバックを持っている初老女性を見かけた。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その25 安倍晋三元総理を批判してきた左翼≠フ声に惑わされることなく国葬を(vol.25)

 その晩、都心で友二人らと飲む。
 「俺は、その気持ち、わかるなあ」とA。
 「許せないよな、反動的で」とB。
 驚くほど、二人は反アベであった。
 当方は独りで「安保法制は必要だ」と擁護する。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その25 安倍晋三元総理を批判してきた左翼≠フ声に惑わされることなく国葬を(vol.25)

 友らは、いずれも難関私大出身。
 日本を代表する大企業の元社員で、本社課長や海外支店長を務めた、いわばエリートたちである。
 もちろん企業年金をもらっている身。


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まさかの厄が降り注がれたのか?岸信夫防衛大臣の健康に不安のある状態が心配だ。頑張れ!かつて週刊報道サイトの事務所にフジテレビの先輩記者と遊びに来てくれた岸信千世! (令和3年9月20日記事)

 学生時代は、全共闘やベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)で活躍してきたクチである。
 長く伸ばした髪をバッサリ切って、面接試験をくぐり抜け、企業戦士として活躍。日経新聞を読み、選挙では何の疑問を感じずに自民党に一票を投じてきたが、会社を退職して、いま、気分だけは左翼≠ネのである。


未亡人・安倍昭恵に関する過去の人気記事のご紹介
安倍昭恵首相夫人は私人でありながら、安倍晋三首相と動く官邸「政府専用機」に乗って、米国や露国へ行き、官邸では、鈴振り霊能者「菅沼奏香」と面会する(平成30年7月23日記事)

 Aは「金曜デモに参加してきたよ」と宣う。
 Bは「あんなボンボンがトップだと、外国に恥ずかしいよ」だって。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その25 安倍晋三元総理を批判してきた左翼≠フ声に惑わされることなく国葬を(vol.25)

 彼らは、学歴自慢なのだ。
 金持ちにコンプレックスもある。
 「アベは右翼だ」と批判していたが、議論をしてみると、中身が伴っていない。
 一部の左翼風マスコミと、言うことが同じなのである。
 鼻白んでしまった。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その25 安倍晋三元総理を批判してきた左翼≠フ声に惑わされることなく国葬を(vol.25)

 それ以来、彼らと飲んでいない。
 いま、どう思っているのだろう?
 俺たちが戦ってきたからこそ、右傾化を阻止してきたと嘯(うそぶ)いているのかな。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その25 安倍晋三元総理を批判してきた左翼≠フ声に惑わされることなく国葬を(vol.25)

 そんな声に惑わされることなく、粛々と国葬を。(融点)(vol.25)


氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 月刊誌『文藝春秋』(二〇二二年八月号)で佐藤優・池上彰の両氏による「日本左翼100年の総括」という対談を掲載している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 同企画は、両評論家による『真説日本左翼史』や『激動日本左翼史』(いずれも講談社現代新書)の続編とも言うべき対談だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 「現代新書」では、佐藤氏が社青同協会派(日本社会主義青年同盟社会主義協会派)であったことや、池上氏が宇野弘蔵のマルクス主義経済学に憧れて慶大に進んだことなども卒直に語られていた。しかし、『文春』誌は、読みやすいものの底が浅い。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 佐藤氏の「自己の利益のためならば平気で嘘をつき、その時々で立場を変えてしまう。この共産党の体質は、およそ世間の感覚からずれていることはたしか」との分析は納得できる。しかし「近い将来、左翼勢力が再び台頭する可能性があると、私は予想しています」と言われると、鼻白んでしまう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 池上氏は「元東京都知事(現参議院議員)の猪瀬直樹は信州大学の全共闘議長を務めています」と紹介し、「バリケード封鎖を指導した。ところが機動隊が出動すると、さっさと逃げてしまった」と揶揄している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 そんな資格があるのか。大学卒業後、佐藤氏は外務省、池上氏はNHKに入る。反体制のマルクス主義者が体制そのものに帰属して、安全地帯から論評していたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その26 マルクス主義者が安全地帯から「日本の左翼」を論評した佐藤優・池上彰対談(vol.26)

 佐藤氏は「(日本共産党は)『敵の出方論』に立った暴力革命路線をいまだ放棄していないとみられます。『反戦平和』といった甘い言葉に騙されがちですが、共産党は普通の政党ではないのです」は正しい。(融点)(vol.26)


氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 旧統一教会と政治との関係が、問題となっている。ポイントは三つ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 第一は、同教会は外国発祥で、外国人が最高指導者の宗教であること。日本の政治に外国からの容喙(ようかい)を招いてはならない。政治資金規正法でも、外国人による政党や政治家への政治献金を禁じている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 第二に、宗教団体と政治について、日本国憲法第二十条で「信教の自由の保障」とともに「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」とある。創価学会・公明党や幸福の科学・幸福実現党、古くはオウム真理教・真理党なども憲法上、疑義がある。


麻原彰晃ら死刑囚7人の刑執行を翌日に控え、豪雨被災地域に大雨予報も出ていた平成30年7月5日の夜に、赤坂自民亭と称する飲み会を開き、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法を可決、成立させることの前祝の祝杯をあげる亡国の安倍晋三首相ら(平成30年8月6日記事)

 ドイツには、キリスト教民主同盟や同社会同盟といった有力宗教政党がある。しかし、キリスト教文化が広く根づいているドイツと、新興宗教を基盤とした日本の政党では、明らかに状況が異なる。宗教指導者によって政治がゆがめられていないか、検証の必要があろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 さらに第三は、全体主義の問題である。戦前、ワイマール憲法下の民主主義国家・ドイツにおいて、ナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)が抬頭したことを、忘れてはなるまい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 欧米の民主主義国家では、革命を目指す共産主義政党の活動を、制限している国が多い。日本共産党は「敵の出方論」を捨てておらず、暴力革命の芽を残している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 旧統一教会は、無償で保守系候補の選挙運動を支えていたときく。候補者はありがたかった筈。民主政治は国民が政治に参画することから始まる。マスコミがそれらを含め、解明してくれることを望む。(融点) (vol.27)


氷点沸点・著融点の時事総論 その28 すこぶるつきの純愛映画「あなたがここにいてほしい」。胸キュン必至です。(vol.28)

 暑い日にお薦めは「あなたがここにいてほしい」(シャ・モー監督)。中国映画である。

 男子高校生のリュー・チンヤンは、校内で出会ったリン・イーヤオに一目ぼれする。なんとしても彼女にラブレターを渡したい。手紙を書いて手渡そうと試みるが、生活指導の女性教員に見つかってしまう。

 頭を丸めて、全校生徒の前で謝罪・反省の態度を示せば許される、と言われる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その28 すこぶるつきの純愛映画「あなたがここにいてほしい」。胸キュン必至です。(vol.28)

 しかし、校内テレビ放送のマイクの前に立たされたリューは、「リンへの愛」を宣言する。彼は退学へ。ここらあたりが、同じラブレター事件でも、「青い山脈」(石坂洋次郎、一九四七年)より、数段格好よい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その28 すこぶるつきの純愛映画「あなたがここにいてほしい」。胸キュン必至です。(vol.28)

 数年後、彼は専門学校生で、彼女は一流大学生となる。二人はつきあい、リンの母親は「希望が見えない」と反対する。彼女は家出し、彼のもとへ。同棲生活が始まる。

 二人には、みんなから祝福される結婚式を挙げ、マンションに住む、安定する生活を築く夢≠った。それに一直線に向かおうとするリュー、それを頼もしく思い、大いに期待するリン。しかし、現実は厳しく、友達の裏切りにあったりして……。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その28 すこぶるつきの純愛映画「あなたがここにいてほしい」。胸キュン必至です。(vol.28)

 何よりも学歴やコネ社会、貧富の差、医療、住宅不足といった中国の矛盾が、物語の根底に流れていて、見ていると、この二人を応援したくなる。若者の一途なところが、胸を打つのだ。中国では昨春、「520」(あなたを愛する日)にあわせて公開され、大ヒットしたという。

 もうすぐ後期高齢者となる筆生も、胸キュンとなりました。(融点)(vol.28)


氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 旧統一教会批判が、マスコミ等で喧(かまびすし)い。外国勢力や宗教団体の日本政治への容喙(ようかい)懸念は、確かにある。この機会に糺すのは当然といえよう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 しかし、間違ってもらっては困る。今事案の発端は、安倍元総理への銃撃である。まず糾弾すべきは、実行犯のテロ行為であり、それを許した警備当局の怠慢である。もし仮に犯人側に、それなりの犯行理由があったとしても、断じて許されるものではない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 一部マスコミは、旧統一教会を批判する。いかがわしい教団の支援を受けていた安倍氏側にも落ち度があり、それが死を招いた、と誘導しているようにも見える。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 自分たちが散々安倍叩きに狂奔してきたことに火の粉が飛んでこないよう、予防線を張っているのかもしれない。それと旧統一教会が国際勝共連合の母体の一つであることも、それらマスコミとしては気にいらない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 あるテレビで「勝共連合は、元号法制化やスパイ防止法の制定、憲法改正を主張してきた団体です。自民党のタカ派と同じです」と解説していた。この際、憲法改正派を弱めたいのである。見ていて「それがどうした」という気分になった。「レッテル貼りではなく、中身で批判しろ」とも言いたい。旧統一教会の霊感商法や強引な献金集めや布教は、許されることではない。だが、勝共連合の政治的主張は、納得できるところも多い。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 なお、安倍元総理については外交が九十点、内政は功罪半ばするので五十点。政治を安定化させたので総合八十点を点ける。偉大な宰相だった。国葬に賛成です。(融点) (vol.29)


氷点沸点・著融点の時事総論 その30 池上彰・佐藤優両氏の新書『日本左翼史』は間違いと悪意偏見に満ちている。(vol.30)

 池上彰・佐藤優両氏による『漂流 日本左翼史』(講談社現代新書)が出版された。前著同様、問題点の多い書である。

 たとえば「JR総連がJRにおける最大の労組となり現在に至っております」(池上氏)は間違い。総連(全日本鉄道労働組合総連合)は後に旧鉄労系(旧民社党系)と旧動労系(革マル系)に分裂。前者は旧国労右派系ほかと合流し、JR連合(日本鉄道労働組合連合)となった。こちらが現在、最大の組合(約七万七千人)である。残った総連は、内部分裂を繰り返し、また脱退組合員も多く出て、現在は一万六千人ぐらいだそうな。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その30 池上彰・佐藤優両氏の新書『日本左翼史』は間違いと悪意偏見に満ちている。(vol.30)

 ほかにも、池上氏は民社党の「春日一幸委員長が国会で共産党の戦前のスパイ査問事件を蒸し返す質問を行い、宮本顯治への攻撃を行っています」と指摘している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その30 池上彰・佐藤優両氏の新書『日本左翼史』は間違いと悪意偏見に満ちている。(vol.30)

 まず、被害者小畑達夫中央委員は、本当に「スパイ」だったのか。「リンチ共産党事件」という呼称もあるが、なぜ「スパイ査問」を用いたか。網走刑務所から出所した宮本共産党委員長は思想犯ではなくて刑事犯(無期懲役)だった。刑期途中、戦後すぐの出所を質すのは、国会議員の責務ではないのか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その30 池上彰・佐藤優両氏の新書『日本左翼史』は間違いと悪意偏見に満ちている。(vol.30)

 この質問以降、民社党が「自民党以上に反共的」になったと池上氏は述べ、佐藤氏は「日本のナショナリズムを牽引する機関車のような政党となってしまった」と断定。

 また佐藤氏は「社会党とは、東西冷戦体制の東側の勢力を日本において代表する政党」と言い、「西側の政党のように振舞い始めた結果、本来の基盤を失った」と裁断している。元社会主義協会派らしい分析だ。(融点) (vol.30)


氷点沸点・著融点の時事総論 その31 内容がお粗末な岸田文雄総理記者会見。急務は国防力強化と日本経済の回復だ。(vol.31)

 岸田文雄総理がリアルの公務に復帰。快癒は喜ばしい。すぐに記者会見(八月三十一日)をした姿勢もよい。但し、内容はお粗末。

 第一はロシアの大演習が予定され、中国の挑発も続く安全保障上の懸念に全力で取り組む。第二はコロナ禍で痛んだ日本経済の回復、成長に向けて政策を総動員する。第三は非業の死を遂げた安倍元総理を悼み、国葬を静謐な環境で厳かに行いたい。加えて、旧統一教会問題への基本姿勢を明らかにする――と率直に語るべきだった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その31 内容がお粗末な岸田文雄総理記者会見。急務は国防力強化と日本経済の回復だ。(vol.31)

 なお、旧統一協会問題に関しては@信教や政治活動の自由、政教分離などは、今後とも守って行くA外国や問題の多い団体、個人の政治介入は断じて許さないB犯罪にあたる行為が生じれば厳粛に取り締まる、などの諸原則を強調すればよかっただけ。

 だいたいテロを行った加害者、それを許した警備当局への非難ではなくて、被害者にも非があった的なマスコミ報道は、断じて承服できない。霊感商法は法に基づいて対処すればよく、強引な布教や多額の献金などは、信教の自由との関係もあるが、法律違反なら取り締まるに尽きる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その31 内容がお粗末な岸田文雄総理記者会見。急務は国防力強化と日本経済の回復だ。(vol.31)

 この際、公明党と創価学会との政教分離についても質すのが必須だと思うが、マスコミはふれない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その31 内容がお粗末な岸田文雄総理記者会見。急務は国防力強化と日本経済の回復だ。(vol.31)

 また、岸田総理は、会見冒頭にでも、ゴルバチョフ旧ソ連元大統領への哀悼の意を表するべきだった。共産主義の非を認め、自由と民主主義への転換を求めたのだから。

 旧統一教会は国際勝共連合の母体の一つ。共産主義に親和性が高い一部勢力が同教会叩きに狂奔するのは頷けるが……。(融点) (vol.31)


氷点沸点・著融点の時事総論 その32 実話ベースの韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」は迫力充分!(vol.32)

 話題の「キングメーカー 大統領を作った男」(ビョン・ソンヒヨン監督・脚本)を観た。金大中大統領候補(当時)と、その選挙参謀の厳昌録の実話の映写化である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その32 実話ベースの韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」は迫力充分!(vol.32)

 選挙民を買収、ネガティブ・キャンペーンの展開、詐欺まがいの贈賄工作など、なんでもありのお隣の国の選挙事情がよく判る作品だ。カネやモノ、権力を駆使し、公務員、警察官も動員する政権側候補と、政治生命を賭けて戦う野党候補との闘いは、壮絶である。党内権力闘争も熾烈をきわめており、映画で描く金大中と金泳三の野党内大統領候補の指名争いなども、そうだ。ほぼ同じ時代にあった自民党の三角大福中の抗争が、微笑ましく見えるほどである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その32 実話ベースの韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」は迫力充分!(vol.32)

 それと韓国には、もともと大韓民国に住んでいた人と北からの越境者、あるいは在日だった同胞などとの感情対立がある。 さらに、古くは百済・新羅の歴史にさかのぼる全羅道・慶尚道の根深い地域感情がある。保守・革新のイデオロギー対立だけではないのである。本映画は、それら韓国選挙の実相を、赤裸々に描いている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その32 実話ベースの韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」は迫力充分!(vol.32)

 加えて、選挙候補者という表舞台の花形と、選挙参謀と言えば聞こえはいいが選挙の裏舞台、二人の関係が丁寧に描かれていて、人間ドラマとしても面白い。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その32 実話ベースの韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」は迫力充分!(vol.32)

 韓国では「KCIA 南山の部長たち」(ウ・ミンホ監督)や「国家が破産する日」(チェ・グクヒ監督)など、政治映画の傑作が次々と生まれている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その32 実話ベースの韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」は迫力充分!(vol.32)

 日本では、それらに匹敵するような政治映画は見当たらない。それだけわが国は平穏ということか。(融点)(vol.32)


氷点沸点・著融点の時事総論 その33 玉城デニー沖縄県知事が再選となった。でも、沖縄は中央政府と連携して安全保障を考えよ!(vol.33)

 玉城デニー沖縄県知事が再選された。驚いた。コロナ対応も大変だった筈だが。

 辺野古移転反対、普天間基地の完全撤去などを主張し、中央政府と対峙してきたことだけは確か。仮に米軍がいなくなったとして、沖縄の守りはどうするのか。自衛隊を増強するのか。いざとなれば県民一人ひとりが、竹槍を持ってでも戦うということか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その33 玉城デニー沖縄県知事が再選となった。でも、沖縄は中央政府と連携して安全保障を考えよ!(vol.33)

 いや、違う。そもそも沖縄を攻めてくる国などはいない。「『平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して』二度と戦争をいたしません。平和を愛しています」とひたすら叫んでいれば、相手国もわかってくれて大丈夫である、とでも思っているのであろうか。

 いやいや、そうではない。たとえ侵略されたとしても、その国の旗を振って歓迎すれば占領されたとしても、かつての米軍がそうであったように、少々の理不尽や乱暴を我慢していれば、自治権は与えられる。そのもとで平和に暮らしていけばよい。

 ある程度の忍従生活を強いられるかもしれないが、殺されるよりはましであろう。

 ――そんなふうに考えているのか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その33 玉城デニー沖縄県知事が再選となった。でも、沖縄は中央政府と連携して安全保障を考えよ!(vol.33)

 そんな論理≠持ち合わせ、覚悟を決めている人は、まだよい。大半の県民は、本土への反撥、マスコミなどが作り出す空気≠ネどによって投票した? 今回の場合、旧統一教会騒動に雷同した面があるかも。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その33 玉城デニー沖縄県知事が再選となった。でも、沖縄は中央政府と連携して安全保障を考えよ!(vol.33)

 沖縄をめぐる安全保障環境は、厳しくなっている。辺野古移転問題だけでなく、先島諸島が戦場になったとき、島民をどう避難させるかなど、検討課題は山積だ。中央・地方の連携が不可欠なのである。(融点) (vol.33)


氷点沸点・著融点の時事総論 その34  政治休戦してでも国葬に参列が筋。野田佳彦元総理の毅然とした対応に好感!(vol.34)

 安倍晋三元首相の国葬をめぐって侃々諤々。

 泉下では「もっと静かに見送ってほしい」と思われていることだろう。共産党、社民党、れいわ新選組が騒ぐのはいつものこと。解せないのは、立憲民主党である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その34  政治休戦してでも国葬に参列が筋。野田佳彦元総理の毅然とした対応に好感!(vol.34)

 「国葬の決定過程に疑義がある」と質すまでは理解できる。葬儀に泉健太ら執行部が参列しないとは何事か。国家を担い、日本の発展に向けて全身全霊を傾けてきた宰相であり、まして凶弾に倒れた方だ。国民の負託を受けている一国会議員として参列し、衷心から哀悼の意を表するのが、当然の責務であろう。内外からの弔問も受けるのである。たとえ手法に納得できなかったとしても、いったんは政治休戦し、しめやかに弔うのが、日本の伝統であった筈。

 哀悼の気持ちはある。ただ、自民党政権のやり方が気にくわない。もし、そうであるならば、参列は欠席し、自宅等で静かに手を合わせていただければよい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その34  政治休戦してでも国葬に参列が筋。野田佳彦元総理の毅然とした対応に好感!(vol.34)

 ところが、蓮舫、辻元清美両参議院議員の振舞いは何だ!

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その34  政治休戦してでも国葬に参列が筋。野田佳彦元総理の毅然とした対応に好感!(vol.34)

 「欠席通知」を、これ見よがしにSNSでアップしている。失礼ではないか。

 それに比べ、野田佳彦氏はBS東京のインタビュー番組で問われ、同じ総理の重責を担った一人として参列し「花を手向けてお別れする」ときっぱり語られた。これぞ武士(もののふ)である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その34  政治休戦してでも国葬に参列が筋。野田佳彦元総理の毅然とした対応に好感!(vol.34)

 鳩山由紀夫、菅直人の両元総理に、その覚悟がありや? 問うだけ無駄か。

 立憲民主党も「疑義は糾していく。国葬には海外から賓客を招いていることでもあり、基本は出席。しかし、欠席も認める」と決めたのなら、まだ救いはあったが……。(融点)(vol.34)


氷点沸点・著融点の時事総論 その35 心に沁みた菅義偉前総理の弔辞。粗雑な茂木敏充幹事長の「旧統一教会問題」対策。(vol.35)

 安倍晋三元首相の国葬が執り行われた。笑顔の遺影、凛とした自衛隊儀仗兵、友人代表・菅義偉前総理の弔辞。何もかもが心に沁みた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その35 心に沁みた菅義偉前総理の弔辞。粗雑な茂木敏充幹事長の「旧統一教会問題」対策。(vol.35)

 ところが、国葬当日にも反対集会が行われたと聞く。たとえ意見・立場が違っても、手を合わせて見送るのが日本人だった筈。

 一方、このごろの岸田文雄・茂木敏充執行部の政治は粗雑ではないか。今回の国葬でも野党第一党の立憲民主党に根回しができていたなら、こんなにこじれなかったのではないか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その35 心に沁みた菅義偉前総理の弔辞。粗雑な茂木敏充幹事長の「旧統一教会問題」対策。(vol.35)

 共産党、れいわ新選組、社民党などは、政府のやることなすこと反対の党だ。ポイントは立憲の対応である。国会の追悼演説も甘利明説が出て、いまだ実現していない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その35 心に沁みた菅義偉前総理の弔辞。粗雑な茂木敏充幹事長の「旧統一教会問題」対策。(vol.35)

 浅沼稲次郎社会党委員長のときは池田勇人首相、成田知巳委員長のときは大平正芳首相、その大平氏のときは飛鳥田一雄委員長が演説している。それらを踏まえ、野田佳彦元総理(立憲民主)がふさわしいのではないか。


氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 それはともかく、旧統一協会問題が出てきたとき、茂木敏充幹事長は@霊感商法がいまだ行われているとするなら、厳正対処を求めるA信教の自由、政治活動の自由は憲法に保障された権利であり、それを今後とも守るB当該団体をはじめ、いかなる支援団体とも自民党は節度ある交流に心がけていく、と答えておけばよかったのだ。調査などは不要。毅然たる態度をとるべきであった。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 狙撃犯が糾弾されず、動機を理解するかのようなコメントが飛びかうのは異常だ。


やや日刊カルト新聞総裁藤倉善郎飛ばし記事劇場開幕か? その1 まさかの0円だった!やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎、副代表:鈴木エイト)の「ワールドメイトから立憲民主党への寄付が1億960万円」との記事に明記されている1億960万円は実際は0円であり、明らかな誤報だった!まさかの足し算間違いなのか!?更に幻の献金100万円まで出現!そして、その虚偽の誤報がSNSで拡散された!今や、多くの国民へ旧統一教会についての重要な判断の資料を提供する報道機関となったやや日刊カルト新聞は、誤報を認めて、「2021衆院選の『総力特集・カルト候補ぜんぶ載せ!』」の記事がワールドメイトへの悪い印象操作の材料になってしまったことをお詫びして、速やかに記事の中の誤記を訂正することが報道機関としてあるべき姿であろう。(やや日刊カルト新聞vol.1)

 安倍晋三元総理が嫌い、旧統一教会・勝共連合が憎い、といった感情論が支配されるだけなら、日本の民主主義に未来はない。(融点)(vol.35)


氷点沸点・著融点の時事総論 その36 後期高齢者の健康保険料も幸福度も違う。風呂上りのビールが楽しみで…。(vol.36)

 七十五歳となった。後期高齢者入りです。

 健康保険料が一割負担となる。率直にありがたい。B君は「えっ、俺は二割のままだよ」と言う。彼は企業年金をもらっていて、厚生年金だけの当方より、年収入が多いのである(私と同様、働いてはいないが……)。

 「俺はずっと三割さ。いやになっちゃうよ」

 話に割って入ってきたC君が、愚痴る。彼は大企業の役員を勤めてきた男だ。リタイア後も、十数以上の企業の非常勤取締役や監査役などを務めている。「交通費だけのものもあるしさ、いちいち顔を出すのも面倒くさいし」と嘆く。でも、口調とは裏腹に頬はゆるみ、自慢しているようにもみえる。

 もう一人のA君は現役バリバリで、施設の管理人をこなしている。

 「俺は長い間、自営業だったからね、国民年金さ。月に七万五千円だよ。だから働かないと食べていけなんだ。いま、夫婦二人で働いているよ。家に帰ってね、風呂上りのビールと、プロ野球テレビ観戦が最高だな。丈夫に産んでくれた母親に、心から感謝だよ」

 A君の母は、九十を前にして死んだと言い「親孝行をしたかったけど、生活に追われていたし、時間もなかったからな、可哀そうなことしたよ」としんみり。 

 それに対し、C君は「元気なのもたいへんだぞ。うちの母は気位が高く、施設に入っても長続きしなかった。次を探さなければならなかったので」。過去形となったようだ。

 私も含めて四者四様である。世間的にC君が一番恵まれていると映るかもしれないが、幸福度はA君のように感じた。(融点)(vol.36)


氷点沸点・著融点の時事総論 その37 国会では旧統一協会問題より日本の防衛力強化について、もっと議論せよ(vol.37)

 「クリミア大橋」の爆破後、ロシアはウクライナの犯行と断じ、キーウほかウクライナ各地へ報復攻撃を繰返している。今後、爆撃が継続されるのか、それとも膠着となって行くのか、はたまたエスカレートするのか、現時点では判らない。「NATO各国との全面戦争に発展する」と予測する識者もいる。その場合、日本はどうなるのか。

 日本は、G7の一員としてロシアに制裁を課している。当然、ロシアにとっては敵国だ。「欧州のほか、極東にも戦線を広げよう」と彼の国が考えた場合、たぶん標的となるのは北海道であろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その37 国会では旧統一協会問題より日本の防衛力強化について、もっと議論せよ(vol.37)

「わが同胞が住んでいる」と勝手に思い込んでいる手合いも、ロシア中枢にはいるのだから……。

  さて、そこでどうする?

 本来なら@日本の防衛態勢を強化し、抑止力を高めるAそのためにも反撃力をつける、となる筈だが、一向に、その気配は見えない。国会は開店休業状態であるし、一部野党の関心は、もっぱら旧統一教会問題というのだから、やんぬるかなである。

 
やや日刊カルト新聞総裁藤倉善郎飛ばし記事劇場開演 その3 やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の裏付けのない飛ばし記事で風評被害が拡大中!まさかの「霊感商法大手」との誤報にまで発展か?ワールドメイトを「霊感商法大手」と位置づける根拠はどこにもなく、これまで、一度も刑事事件を起こしていなかった!(vol.3)

 日本では、非常事態法制が確立していない。そのため国民に退避を強制できないし、非常事態対応の要員の確保のめども立っていない。仮に地下鉄や地下街があっても、そこは防衛を考えて建設されておらず、そのため避難場所に適してもいない。安全保障能力の強化のため、法や施設の整備、軍備の増強などが急務なのだ。加えて、もし北海道知事なら、米軍に北海道駐留を要望する。

 「明日は我が身」と言う。ロシア対NATOのせめぎ合いは我が事なのである。(融点)(vol.37)


氷点沸点・著融点の時事総論 その38 佳品ぞろいの香港オムニバス映画『七人楽隊』。映画人に自由な活躍の場を。(vol.38)

 香港がどうなっているか気になる。そこで、新宿武蔵野館で香港映画『七人楽隊』を観てきた。許鞍華(アン・ホイ)監督ほか、香港を代表する七人の監督によるオムニバス映画である。第七十三回カンヌ国際映画祭で、話題となった作品だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その38 佳品ぞろいの香港オムニバス映画『七人楽隊』。映画人に自由な活躍の場を。(vol.38)

 洪金寶監督の「稽古」、許鞍華監督の「校長先生」、譚家明監督の「別れの夜」、袁和平監督の「回帰」、杜h峯監督の「ぼろ儲け」、林嶺東監督の「道に迷う」、徐克監督の「深い会話」の七本で構成。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その38 佳品ぞろいの香港オムニバス映画『七人楽隊』。映画人に自由な活躍の場を。(vol.38)

 イギリスに移り住む直前、女子高生と恋人の最後の別れを描いた「別れの夜」。二〇一八年正月に里帰りした中年男が、香港の中心部で妻子と待ち合わせしたものの、街がすっかり変わってしまっていて、なかなか会えない「道に迷う」など、政治色を抑えているものの、最近の香港の歩みがにじんでくる佳品ぞろい。考えさせられた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その38 佳品ぞろいの香港オムニバス映画『七人楽隊』。映画人に自由な活躍の場を。(vol.38)

 より深く香港を知りたい方には、二〇一五年公開の『十年』をお薦めする。十年後の香港を描いたオムニバス映画だが、この作品以降、予測以上に現実が進んでいることに驚く筈。両作品を見比べると、より中国本土化が進んでいることが痛感させられる。

 当方は、『女人、四十。』や『桃(タオ)さんのしあわせ』のアン・ホイ監督が好き。中でも『望郷(原題・投奔怒海)』は傑作である。ベトナムから難民となる子供を助ける日本人カメラマンが主人公です。ちなみにアン監督の母親は日本人である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その38 佳品ぞろいの香港オムニバス映画『七人楽隊』。映画人に自由な活躍の場を。(vol.38)

 いずれにせよ、香港映画人が自由な発想で活躍できることを願う。(融点)  
(vol.38)


氷点沸点・著融点の時事総論 その39 「命だけ助かれば」では、言語も文化も何も残らない。防衛力を高めよ!(vol.39)

 ロシアがウクライナ四州で形式的な住民投票を試み、ロシア領に併合してしまった。

 その上、戒厳令を布告。これで四州住民の強制移住も動員も、さらに四州内の旧ウクライナ人に対し、現ウクライナ人との戦闘を命じることも、自由自在となった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その39 「命だけ助かれば」では、言語も文化も何も残らない。防衛力を高めよ!(vol.39)

 ロシア侵攻の当初「ウクライナは抵抗戦争をせず、ひたすら和平の道を目指したらよい。小国は大国に所詮勝てないのだから、殺されるよりも生き残る道を探れ」的な評論をする識者が、日本の一部にあらわれた。

 評者は、違う。国家も個人も、他国や他人の理不尽な行為に対し、仮令(たとえ)こちらが劣勢であったとしても、敢然と立ち向かわなければならないときがあると考える。


氷点沸点・著融点の時事総論 その13 ロシア政治家の脅しに北海道の防衛力強化と米軍駐留で対応せよ (vol.13)

 戦前、ABCD包囲網が敷かれたとき、日本は戦う道を選び、木っ端みじんに粉砕されてしまった。しかし、力が弱いと思われていた者が英米の猛者に立ち向かい、四年間も戦い抜いたことで、それなりの尊敬を得たことも事実であろう。


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 だから、占領が直接統治ではなく、間接統治になったとも言える。近隣諸国にも日本を怒らせたら怖い、と感じさせたかもしれない。

 命だけ助かれば何をされても構わないでは、言語も文化も何も残らない。しかも新たな侵略への先兵として動員されるかもしれないのだ。元寇の際の高句麗兵のように。

 今回のロシア・ウクライナ戦争で分かったことは、いまもって国際社会は力が支配するジャングルであること。何よりも国防が大切であることが証明された。

 
やや日刊カルト新聞総裁藤倉善郎飛ばし記事劇場開演 その3 やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の裏付けのない飛ばし記事で風評被害が拡大中!まさかの「霊感商法大手」との誤報にまで発展か?ワールドメイトを「霊感商法大手」と位置づける根拠はどこにもなく、これまで、一度も刑事事件を起こしていなかった!(vol.3)

 ああ、それなのに、日本の現状は……。(融点)(vol.39)


氷点沸点・著融点の時事総論 その40 北がミサイル発射。地下施設を整備し防護能力を高めると共に憲法改正を(vol.40)

 北朝鮮がミサイルを発射してきている。威嚇なのか、訓練なのか。経済力が弱くても、否、弱いからこその乱射であろう。

 そこで、日本の迎撃能力はどうなっているか。防護能力はどうか。はたまた発射基地などへの攻撃能力や反撃能力はどうか。

 「日本国憲法の制約がある」と言う人がいる。仮にそうであったとしても、まず「日本人が生存、自衛して行くため、何が最良の道であるか」を考えるべきであろう。

 もし、制約があるとするなら、改善に努めたらよい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その40 北がミサイル発射。地下施設を整備し防護能力を高めると共に憲法改正を(vol.40)

 評者は、憲法前文の「諸国民の公正と信義を信頼して」を「諸国民と公正、信義を深め」に改め、焦点の第九条は、少なくても二項の「戦力不保持」や「交戦権の否定」は削除すべき、と考えている。

 できれば「国軍の保持」を堂々と明記したらよい。

 加えて、日本国憲法第百四条として「緊急事態条項」を設けること。

 戦争のほか大地震、大災害、疫病の大流行などに、対応できるようにする。ある程度の強制力行使を可能なものとし、国会での情報公開と検証も、セットとすればよいのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その40 北がミサイル発射。地下施設を整備し防護能力を高めると共に憲法改正を(vol.40)

 具体的に急がれるのは、防護能力の向上である。ミサイルが飛んできたとして、どこに避難すべきか。核シェルターがあればよい。それが完備されていないなら、取りあえず地下となる。全国の地下街や地下鉄などを緊急事態へ対応できる施設へ改良することを求める。避難訓練もやったらよい。 同時に、迎撃能力を高めることを急ぐ。

 「憲法を守って国滅ぶ」は、本末転倒だ。憲法改正は待ったなしなのである。(融点)(vol.40)


氷点沸点・著融点の時事総論 その41 待て!テロリストの目的達成に手を貸してよいのか。拙速新法は疑問だ。(vol.41)

 旧統一教会からの被害者に対する、いわゆる「救済新法」が、今国会での成立に向けて突き進んでいる、と報じられている。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 だが、待てよ。これでは、山上徹也テロリストの思う壺≠ニなるのではないか。目的達成であり、安倍元総理は、文字通り殺され損≠ニなる。果たしてよいのか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その41 待て!テロリストの目的達成に手を貸してよいのか。拙速新法は疑問だ。(vol.41)

 いま、一部マスコミや言論人は、旧統一教会叩きに懸命である。それにより戦前の血盟団事件や五・一五事件、ニ・二六事件のときのように「テロは悪いが気持ちはわかる」式の情緒的な反応を生みだしてはいないか。


麻原彰晃ら死刑囚7人の刑執行を翌日に控え、豪雨被災地域に大雨予報も出ていた平成30年7月5日の夜に、赤坂自民亭と称する飲み会を開き、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法を可決、成立させることの前祝の祝杯をあげる亡国の安倍晋三首相ら(平成30年8月6日記事)

 オウム真理教のように国家転覆を夢想し、クーデター的な大量殺人を犯したのなら、いくら叩いても理解する。当該宗教法人の解散も当然だ(オウム真理教は名称を変更して、分裂しながら生き残っている)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その41 待て!テロリストの目的達成に手を貸してよいのか。拙速新法は疑問だ。(vol.41)

 魔法の壺は高額だから詐欺≠ノ当たる。お札やおみくじは少額であるし、みんな納得して買い求めているからよいというのも、考えようによっては、あたらなかった∞詐欺だ≠ニ騒ぐ人がいるかもしれない。


氷点沸点・著融点の時事総論 その29 一部マスコミは旧統一教会叩きに躍起。この際、改憲派を弱めたいのです。(vol.29)

 韓国における合同結婚式も、部外者からみれば不気味だが、当事者にしてみれば神聖な儀式である。多額献金も同様だ。旧統一教会の問題点は、基盤が外国にあること。


氷点沸点・著融点の時事総論 その27 マスコミは旧統一教会だけでなく、「宗教と政治問題」全体を解明せよ!(vol.27)

 私は、宗教団体に関してなんでも野放しでよいというものではない。憲法で認められた信教の自由、結社の自由、政治活動の自由などと整合性を保ちつつ、拙速ではなく、充分に時間をかけて新法をつくるなら賛成する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その41 待て!テロリストの目的達成に手を貸してよいのか。拙速新法は疑問だ。(vol.41)

 ただ、今の空気に押されたように急ぐのに待ったをかけたい気分でいる。(融点)(vol.41)


氷点沸点・著融点の時事総論 その42 中国映画「シスター 夏のわかれ道」はハンカチ持参で鑑賞をお薦めします。 (vol.42)

 中国映画というと「政治的だから嫌だ」という人がいる。確かに文革の頃はそうであった。しかし、現代はそうともいえない。純粋な娯楽映画も数多く存在する。

 そうではあるが、イン・ルオシン監督の「シスター 夏のわかれ道」は、娯楽性の高い社会派映画と分類されるであろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その42 中国映画「シスター 夏のわかれ道」はハンカチ持参で鑑賞をお薦めします。 (vol.42)

 四川省・成都の病院で、看護師として働くアン・ランは、医者になるため、北京の大学院への進学をめざしていた。

 ある日、分かれて暮らしていた両親が交通事故に遭い、急逝する。残されたのは幼い六歳の弟・ズーハン。

 それまで彼女と、ほとんど交流がなかった彼を、これから姉として養育して行くのか、それとも裕福な家に養子に出して、自分の勉学を続けるか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その42 中国映画「シスター 夏のわかれ道」はハンカチ持参で鑑賞をお薦めします。 (vol.42)

 養子先が見つかるまでの当座、弟との同居生活を始める。

 朝、ご飯を食べさせようとすると「お母さんの手作り肉まんを食べたい」と泣かれたり、気にいらない弁当だと、ベッドにまき散らかされたり、わがまま放題である。

 男の子がほしいと、両親が八方手を尽くして認められ、生まれた子なのである。充分に甘やかされて育ってきたのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その42 中国映画「シスター 夏のわかれ道」はハンカチ持参で鑑賞をお薦めします。 (vol.42)

 中国が長年とってきた「一人っ子政策」のゆがみを感じさせられる。

 そうではあるが、そこは実の姉と弟。いろいろなハプニングもあって、二人の間にお互いへの敬愛が生まれる。そこで、自分の人生か、姉として生きるのか――。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その42 中国映画「シスター 夏のわかれ道」はハンカチ持参で鑑賞をお薦めします。 (vol.42)

 まあ、ハンカチを何枚か用意しての鑑賞をお薦めします。(融点)(vol.42)


氷点沸点・著融点の時事総論 その43 辞任させればよいというものではない。言論の自由を守ることも大切だ! (vol.43)

 旧聞に属するが、岸田内閣の閣僚並びに政務官が次々と更迭された(正しくは本人からの辞表提出)。ところで何を犯したのか。法律違反か、政治道義上の問題か。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その43 辞任させればよいというものではない。言論の自由を守ることも大切だ! (vol.43)

 仮に統一教会に支援されていた、集会に参加していたとして、法律上、何が問題か。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その43 辞任させればよいというものではない。言論の自由を守ることも大切だ! (vol.43)

 事務所が自宅にあり、家賃を政治資金から自宅所有者の母や妻に支払われていたとしても、政治家としての資質に疑義が残るものの、違法であると言い切れまい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その43 辞任させればよいというものではない。言論の自由を守ることも大切だ! (vol.43)

 とはいえ、中小企業経営者が、自宅を事務所としているのと訳が違う、と批判されよう。そんな手合いを大臣に選んだ側の責任はあるが、まず職務に専念してもらい、その上で問題があれば、有権者が選挙で落とせばよい。問題はそれだけとも言える。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その43 辞任させればよいというものではない。言論の自由を守ることも大切だ! (vol.43)

 政務官のいわゆる差別発言は、内容とともに何時、何処でどういう立場で発言したのか。政務官になってからなら、政府見解の枠内で発言しなければならない。一国会議員としても、所属政党の方針に従うのは当然である。しかし、問題とされている件は、政府の一員となる前の話である。言論の自由があるのを忘れてはなるまい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その43 辞任させればよいというものではない。言論の自由を守ることも大切だ! (vol.43)

 かつて西村眞悟防衛政務次官が『週刊プレイボーイ』誌の対談において「核武装を検討する議論もしなければならん」と発言した。それを「朝日」ほか一部マスコミと野党が「非核三原則の政府見解と異なる」と攻め立て、結局、辞任している。これは間違っていたのか。

 中ロ北朝鮮の核武装国に包囲されているわが国において、検討の議論すら封じてきた責任は重い。(融点)(vol.43)


氷点沸点・著融点の時事総論 その44 プロ野球チームを拡大せよ。WBCで日本チームの決勝進出を期待する!(vol.44)

 <本節>

 今年三月にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開催される。これで近年、サッカーやラグビー、さらにバスケットボールなどに押されがちであった野球人気が、回復するかもしれない。

 だいたいJリーグ(日本プロサッカーリーグ)に六十チームが参加しているのに対して、NPB(日本プロ野球機構)は十二チームであるのがおかしい。もちろん四国アイランドリーグや、ルートインBCリーグなど、いわゆる独立リーグも存在している。しかし、規模、人員、財政とも、NPBにかなり見劣りしている現実がある。


氷点沸点・著融点の時事総論 その44 プロ野球チームを拡大せよ。WBCで日本チームの決勝進出を期待する!(vol.44)

 この際、NPBを拡大してはどうか。まず四国(松山)や信越(新潟)などを加え、セパ各リーグとも七チームずつ、計十四チームとする。奇数なので、常時交流戦を設ける。現在のクライマックスシリーズも、上位三チームの出場なら、現在の半数が出られる制度よりも、希少感は湧く。

 将来は那覇、静岡なども加えて十六チームとするのもよいし、ソウル、釜山や台北、高雄などのチーム入れて、二十チームで戦うのも面白い。ただし、外国人枠などは廃止すること。


氷点沸点・著融点の時事総論 その44 プロ野球チームを拡大せよ。WBCで日本チームの決勝進出を期待する!(vol.44)

 米国のメジャーリーグなどに、そんなものはない。メジャー挑戦も、早くから認めたらよい。若くしてメジャーで活躍し、ベテランとなってから祖国で一働きする選手がいたって、かまわないのである。

 それにしても、WBCで日本は決勝進出できるのか。何よりも、セパで三連覇を阻止するチームがあらわれるのか。(融点)(vol.44)


氷点沸点・著融点の時事総論 その45 遺憾なれいわ新選組の議席たらいまわし=B「政党法」の制定も検討せよ。(vol.45)

 れいわ新選組の水道橋博士氏が、参議院議員を辞し、大島九州男氏が繰り上げ当選した。今後「一年ごと得票順に辞職し、繰り上げさせる」という。法律違反ではないとしても、選挙制度の趣旨に反するのではないか。参議院比例区は、政党票とともに個人票が有効なのである。この人に議員になってもらいたい、と投票した有権者の意思は、いったいどこで反映させるのか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その45 遺憾なれいわ新選組の議席たらいまわし=B「政党法」の制定も検討せよ。(vol.45)

 NHK党のガーシー議員の「当選しても海外にいて、登院しない」姿勢も(「三月に帰国して登院する」とも言われているが)、もっと批判されてしかるべきだ。

 それもこれも、わが国には「政党法」が存在せず、政党の定義があいまいなままに、政党政治の典型ともいうべき「比例選挙制度」を導入しているためではないか。

「政党とはなんぞや」

「日本の政党政治の実態とは?」

「憲法に保証されている政治活動の自由と、政党はどう関連しているのか」

 それらを、抜本的に議論を深めていく必要がある。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その45 遺憾なれいわ新選組の議席たらいまわし=B「政党法」の制定も検討せよ。(vol.45)

 公職選挙法における政治確認団体としての政党、政治資金法における政党、政党助成法における政党、国会における一般法の提案権や予算関連法の提案権、さらに議員運営委員会への参加資格など、政党を外形的に定義づける法並びに慣例は、あまた存在するが、党綱領や目的などにも踏み込んだ多面的な定義ではない。米独などでは、共産党を禁止している。いずれにせよ「政党法」の制定も検討をすべきだ。(融点) (vol.45)

 <次回予告>

 創刊10年目発刊400号記念企画として始まった「氷点沸点・著融点」、融点の説く深みのある時事総論をお楽しみ下さい。なお、週刊報道サイトの報道媒体としての性質上、著者は融点というペンネームと致します事をご了承下さい。

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■ 佐藤昇は、政治団体「日本を正す政治連盟」を改組発足して代表に就任しました。

 その目的は、立憲民主主義の理念に基づいた「自由・自主・自立・自尊・平等」の精神、「言論の自由・表現の自由・報道の自由」等の国民の権利を守り、@政治(立法)を正す、A官僚(行政)を正す、B司法を正す、C企業(みずほ銀行等)を正す、D報道(朝日新聞等)を正す、E世の中(倫理・道徳)を正す等、日本を正すために必要な政治活動を行なうことです。(詳細はPOLITICSにて)

 何卒、賛助金等のご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

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「ジャーナリストの王者 (チャンピオン)」を襲名
創刊7年目で発刊300号に到達
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「真夏の法曹祭」(令和元年8月1日開催)の風景

ジャーナリストの王者」佐藤昇が主催する第28回「真夏の法曹祭」の風景。中込秀樹弁護士(名古屋高等裁判所元長官)が法曹界の秘密の裏話を語る。詳細はSCHEDULEにて。

日本を正す政治連盟

ジャーナリストの王者」佐藤昇が代表者に就任して、政治団体 「日本を正す政治連盟」を改組発足しました。随時会員募集中です。 詳細はPOLITICSにて。

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日光東照宮(国宝陽明門竣工式)
稲葉尚正権宮司
稲葉久雄宮司
福原ソープランド界隈の礼儀知らず者?
徳島銀行М資金
ローソン玉塚元一会長М資金退任(週刊新潮)
小泉勝志賀町長学歴詐称(オンブズマン志賀)
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■平成28年8月19日、甲府地方裁判所へ150名で提訴(vol.59)

■平成28年9月30日、東京高等裁判所へ229名で控訴(vol.60)

「朝日新聞を糺す国民会議」との盟約締結(vol.12)
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原告団弁護士米山健也弁護士
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民主党議員(細野豪志ら)が群がる大樹総研(オーナー矢島義也)という実態のない団体の正体。乱交パーティーか?

カジノ解禁法案反対

セガサミー里見治自宅銃撃事件の真相を報道する

サントリーと暴力団

サントリーに完全勝利する

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アライオートオークション小山

荒井商事主催アライオートオークション小山におけるメーター改ざん詐欺を争う裁判が勃発     

山崎製パン

山崎製パン大阪第一工場において異物混入したまま商品を出荷したとの内部告発文書を検証する

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福島県除染偽装事件等

福島県と三春町への取材結果

大林道路福島営業所への突撃取材結果

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真珠宮ビル跡地

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檻に3日間閉じ込められた後に埋められた齋藤衛氏(リュー一世・龍一成)を追悼する

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実父チチローから「殿堂入りする位の親不孝者だ」と言い放たれるイチロー(鈴木一朗)選手の資産管理会社IYI社の実像

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