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氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ (令和4年7月11日)


民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 <本節>

 国の行方を左右する参議院選挙である。

 投票前に、選挙管理委員会から送られてきた選挙公報をぜひ読んでいただきたい。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 比例代表区には十五党が立候補している。投票では、政党名でも候補者名でも有効だから、ごぼうの党やNHK党のように候補者名を一切書かれていなくても理解できる。

 他方、自民、立憲、維新、国民、社民、れいわ、参政の各党は、候補者全員を顔写真入り、同じスペースで紹介している。オーソドックスだが、好感が持てた。

 それに対し、公明党は重点候補の七候補が経歴、顔写真付きで紹介されていて「公明党はこの7人をはじめ参院選比例区に17人を公認しています」と書かれてあった。共産党は田村智子副委員長と四人の中央委員、計五人が経歴、顔写真付きで紹介されていて、ほかの二十候補は五十音順に氏名のみ紹介されている。両党とも、党風と言えばそれまでだが、感じがよくなかった。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 自民は「決断と実行。暮らしを守る」、立憲は「いまこそ生活安全保障が必要です」、公明が「日本を、前へ」維新が「改革。そして成長」、国民が「給料を上げる。国を守る」、共産が「平和でも、暮らしでも、希望がもてる日本に」をトップスローガンにしている。

 
民主主義の言論の自由は暴力に屈しない。
佐藤昇の権力の監視をする報道の自由は暴力や様々な謀略に屈しない。
テロでは何も変わらない。
安倍晋三元総理大臣のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
氷点沸点・著融点の時事総論 その24 党風が出ている公明、共産の選挙公報。各党は国を守る主張を深く展開せよ(vol.24)

 ウクライナ戦争で世界が大混乱。日本の周辺においても中国、ロシア、北朝鮮の核保有国が蠢(うごめ)いている時期に、危機意識が乏しくはないか。円安が進行し、食料品などの高騰もある。それに電力危機だ。もっと明確に、国家と国民を守る主張をせよと言いたい。憲法に対しても、そうだ。(融点)

 <起因>

 創刊10年目発刊400号記念企画の第一弾として、ベテラン著述家が、お祝いの趣旨で、ちょいとの間、連載してくれることになりました。

 <復習>


氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 東京・神保町の岩波ホールが、本年七月末に閉館されるそうだ。「山の郵便配達」や「カティンの森」など、世界各国の名作が上映されてきたミニシアターである。

 文革期の田舎町の闘争≠描いた傑作「芙蓉鎮」(謝晋監督)も、そこで観た。同監督には「阿片戦争」もあるが、こちらは凡作。一九九七年公開だから、香港返還に合わせた国威発揚(?)映画では……。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 同じ「阿片戦争」でも、マキノ正博監督作は、一九四三(昭和十八)年の公開で、市川猿之助主演。原節子、高峰秀子らも出演している。英米と戦争をしている時代の映画だ。満映から山口淑子(李香蘭)ほかで、「萬世流芳」も作られている。中国においては、一九五九年に映画「阿片戦争」(原題「林則徐」)がある。

 いずれにせよ、阿片戦争は、北東アジア各国にとって、大きなテーマなのである。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 先に終了したNHK大河ドラマ「青天を衝け」でも、武州深谷の農村青年らが、阿片戦争で、清が英国に負けたことを知っていて、「国難来たる」と口角泡を飛ばしているシーンがあった。薩長らの青年諸兄だって、 同じ思いであったろう。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 ところで、いまの日本の青年たちは、北朝鮮がミサイルを撃ったとか、中露両国の軍艦が津軽海峡を横断したとか、アメリカがアフガニスタンを見捨てたとかといったことで、議論をしているのであろうか。

 
氷点沸点・著融点 その1 創刊10年目発刊400号記念企画第一弾 「阿片戦争」の一挙上映会を (vol.1)

 いっそ岩波ホールで、阿片戦争に関する作品の一挙上映会をやったらどうか。そして、討論会やシンポジュムも……。(融点) (vol.1)


氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 二〇二二年一月十七日、通常国会が始まった。施政方針演説や代表質問も行われたが、盛り上がりに欠ける。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 オミクロン株対策や新しい資本主義ほか内政問題に時間がとられ、ミサイルを撃ち続ける北朝鮮への対応も、中露軍艦による挑発も、そしてウクライナ危機や台湾有事への対処も俎上に上がらず、外交や安全保障、国際問題は無関心のよう。憲法や国家論など、ほとんど論点とならなかった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 これで、果たしてよいのか。二年前(二〇二〇年)一月のことを思い出してほしい。

 二十日夜、中国の習近平国家主席が「全力で感染防止に取り組まなければならない」と宣言した。事実、武漢市ではコロナが蔓延し、死者が増え続けていたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 ところが、一月二十二日に開かれた衆院本会議で、質問に立った枝野幸男立憲民主党代表(当時)は、武漢コロナ問題にふれることなく、冒頭から「桜を見る会」問題をとりあげ、続けて元IR担当副大臣の疑惑や前法相夫妻の選挙違反など、弁護士出身らしくスキャンダル追及に終始した。眼前に迫る危機に目を背けていたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 これは、立民だけではない。自民も国民も共産も、代表質問でコロナについてまったくふれなかった。維新と公明が感染対策について質しているが、それも強いものではない。「それでよいのか」と問題提起をしなかったマスコミも、同罪である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 一月二十三日、武漢市は封鎖された。それでもコロナ問題は争点とならない。ダイヤモンド・プリンセス号乗客の感染から状況が一変し、後はご案内の通り… 。(融点) (vol.2)


氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 いま、怒り心頭だ!

 二〇二二年一月二十七日から二十八日にかけて、埼玉県ふじみ野市で発生した医師猟銃射殺事件≠フ渡辺宏容疑者は、絶対に許せない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 被害者の鈴木純一医師は、同居している私の母(九十六歳)の主治医なのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 三年半前、地元クリニックから、訪問医療への転換を勧められた。嫌がる母をやっと説得し、在宅医の鈴木先生に託することになる。

 「どうもどうもどうも‥‥」

 にこやかに入ってこられた。

 「お悪いのは、どこですかー」

 語りかけながら、聴診器をあてる。母はいっぺんに先生が好きになった。家族にも「二十四時間、いつでもOKですからね。気楽に電話して下さいね」。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 これぞ現代の赤ひげ先生≠ナある。

 それから、月二回ほど診察に訪れてくれた。いつも感心したのは、スタッフとのやりとりが的確。笑顔を絶やさないこと。症状も、患者にも家族にも判りやすく説明してくれる。「患者にはやさしく、スタッフには厳しい」といったタイプでは断じてない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 一方、犯人は誰にでも当たり散らし、各診療機関の鼻つまみもの。それを引き取って診てくれていたのだ。コロナ禍、寸暇を惜しんで奮闘中の四十四歳の死。悔しい。

 今回の事件で、訪問医療の問題点が浮き彫りとなった。母と息子との強烈な絆にも驚かされる。独りよがり。正義は我に在り。そんな傾向の人間による犯罪が増えている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その3 射殺された医師・鈴木純一先生を悼む (vol.3)

 そこで今後、どうなる? 犯人と同じ老々介護の身にとって切実だ(融点)(vol.3)


氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 ウクライナから、英米豪大使館の家族などが退避を始めている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 「後顧の憂いを断ち、軍を派遣して戦うだけ」ということなのか、ただ、「逃げ出した」だけのことか。

 その詮索はさておき、ミャンマー北部において中国人の帰国が相次いでいる、という情報が、信頼できる筋から寄せられた。

 もし、これが事実だとしたら、キナ臭い匂いがする。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 マンダレーを含む北部ミャンマーは中国と国境を接している。アンダマン海から、雲南省に向けての石油・天然ガスパイプラインやイラワジ河上流のダム建設など、設備投資をした利権も多い。

 かつてビルマ共産党が活躍していた歴史があり、中国と関係が深い少数民族の武装組織も跋扈している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 反政府派と結びついて、「戦」を挑む可能性はあるのだ。

 よくミャンマー国軍のバックに中国政府がついていると解説する人がいる。それは間違い。軍政側だろうが、反軍政側だろうが、親中派は少数派に過ぎない(と思う)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 中国との国境付近には、希少動植物の密売や麻薬取引、賭博場や売春ほかの娯楽・歓楽など商売利権に基づく親中派はいる。

 中国内で同じ少数民族が暮らしている場合もあり、交流が深かったりもする。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 しかし、ビルマ族の多数派は、中国を信用していない。アウンサンスーチー政権が親中に傾きそうになったので、軍が予防クーデターを起こした、と分析する人もいる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その4 北部ミャンマーの中国人が? (vol.4)

 それは穿ち過ぎだと思うが、いずれにせよウクライナから台湾、そしてミャンマーへと飛び火する可能性もあるのだ。(融点) (vol.4)


氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 菅直人元首相には、つくづく呆れ果てた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

橋下徹弁護士(元・維新の党共同代表)を「ヒットラー」呼ばわりして、物議をかもしたかと思いきや、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

今度は小泉純一郎氏をはじめ四人の元首相と連名でEUへ「福島原発事故で、子供たちに甲状腺癌患者が増えている」と訴えた。果たして本当か。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)による現地調査で「事故当時の子供たちの甲状腺癌と被爆の関連性は認められない」と結論が出ている問題である。「福島原発事故以降、十年間で二百六十六人の子供甲状腺癌の患者が出た」と元首相らが主張するが、仮に患者数が事実だったとしても、原発事故との因果関係は立証されているのか、他地域との比較はどうか。さらに、もし患者になったとして、治療法はないのか。当方の同病だった先輩は「手術は簡単で、治ったよ」と語っていた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 村山富市、細川護熙、小泉純一郎、鳩山由紀夫の引退した元総理はともかく、菅直人氏は、野党第一党・立憲民主党の最高顧問であり、現職の衆議院議員ではないか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 しかも、彼は、福島原発事故のときの内閣総理大臣であり、事態収拾の当事者ではなかったのか。「いや、あれは東電が起こした事故である」。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 あるいは「天災であったから関係ない」と逃げるおつもりか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 福島は、いまだ風評被害で苦しんでいる。当時、現地視察で無用な混乱を起こした人が、またまた混迷の一翼を担うとは……。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その5 菅直人暴走老人≠ノ止め男は? (vol.5)

 立民は個人の意見だと逃げる。暴走老人≠止める男はいないのか。(融点)(vol.5)


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 ロシアがウクライナに軍事侵攻をした。断じて許されることではない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 バイデン米大統領が「侵攻があったなら、最大級の経済制裁をする」と表明した段階で欧米は負けていた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 プーチン露大統領にすれば「口先だけで軍事支援はない」と表明されたのと同義語だったからである。とうてい戦争抑止力とはなりえなかった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 今後、悲観的なことを言えば、ウクライナは見捨てられ、親ロ的な傀儡政権が打ち立てられて、終息するのかもしれない。

 否、反対に欧米の世論が沸騰して、全面的にウクライナ支援にまわり、世界的な戦争に発展するケースも考えられる。

 しかし、その可能性は低いだろうな。


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 あのタリバンにも負けた米軍が、軍事強国のロシアと「核戦争も辞さず」と眦(まなじり)を決して戦うとも思えない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 ウクライナは、NATO(北大西洋条約機構)加盟国でもないので「可哀そうだが、戦う義務はない」と割り切られるのでは……。

 教訓として、安全保障の観点から、価値観の一致する国々と、軍事同盟を結んでおくべきだということ。だからこそウクライナがNATO加盟を急いだ、とも言える。

 もっと教訓は、日頃から軍事を軽視せず、国防力を高めておくことが必要不可欠だ、ということである。

 日本も、対岸の火事ではない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

そのロシアに北方領土をかすめ取られ、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

韓国に島根県竹島を不法占拠され、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

中国に沖縄県尖閣諸島が盗られそうになっている。

 しかもロシア、中国、北朝鮮は核保有国だ。(融点)(vol.6)


氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 ウクライナが善戦・敢闘している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 もし、筆生が、欧州流の民族派政党の党首なら「ウクライナに武器支援を行え。北方領土奪還のチャンスだ。自衛隊の精鋭を道東(根釧地方)に集結せよ」と叫ぶな。

 穏健派の党首なら「もはや諸国民の公正や信義などは信じられない。自国の防衛力を高めよ」と主張する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 具体的には@憲法改正(まず緊急事態条項の創設、次に九条改正)A「非核三原則」撤廃し、「作らず、持たず」二原則とする。核の「持ち込み」を認め、米軍と共同管理を目指すB国防費の増額などを提唱する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 同じ敗戦国のドイツは、主権回復の際、ボン基本法(憲法)を制定し、軍隊の保持を定めた。今回、自国がエネルギー危機に陥る危険にさらしても、独露のパイプライン建設にストップをかけた。ウクライナ人の祖国防衛意識が高いとみると、武器供与も始めた。もちろん難民も受け入れている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 何よりも、SPD(社民党)出身のショルツ首相は「自由と民主主義を守るために、安全保障にもっと投資しなければならない」と国会演説。従来、GDP1・1%から1・4%の国防予算を、2%以上に引き上げる方針を明らかにした。それに対し、CDUをはじめ有力諸党は賛成だという。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 また、ドイツ国内で数万人から十万人を超えるウクライナ支援デモが行われている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 渋谷などで、ウクライナ人などが「侵略反対」集会を開いていると聞く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その7 ウクライナ侵攻に日独は? (vol.7)

 狸穴のロシア大使館前に、日本人による大規模デモが押しよせているとは聞かない。(融点)(vol.7)


氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 ロシアのウクライナ侵攻に対して、日本は何をなすべきか。まずサハリン2の開発からいったん手をひく。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 日本上空におけるロシア航空機にも飛行制限を科す。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 それに、道東において、自衛隊の軍事大演習も行ったらよい。いささかなりとも、ウクライナ支援となるはずである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 日本は一貫して@戦後秩序は守るA国際紛争は武力の行使ではなく、交渉によって解決して行く、との方針を堅持してきた。それを見直す時期にきているのではないか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 ところが、安倍元総理が「核共有も議論すべき」と提起したら、「非核三原則の国是に反する」と各方面から批判の声が上がった。ドイツ、ベルギー、オランダ、イタリア、トルコなどは、アメリカと核共有≠オている現実がある。もちろん英仏は、核保有国だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 日本は露中北朝鮮と核保有国に囲まれ、「作らず、持たず、持ち込まず」の政策方針を、後生大事に抱えている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 議論するのも怪しからんというのであれば、憲法同様、国是を守って死ね、ということか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 今回の戦争で、フィンランド、スウェーデンといった中立国が、公然とウクライナ支援にまわり、永世中立国であったはずのスイスまでも、経済制裁に加わった。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 かつて「非武装中立」を声高に主張していた石橋政嗣、土井たか子といった社会党委員長が、もし生きておられたら何と言ったか。それに、いわゆる進歩的文化人の面々の意見も、聞いてみたいところである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 どこかで懺悔録でも載せないかな。否、また「国是に反する」と叫んでいるか。(融点)(vol.8)


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 ロシアのウクライナ侵攻は、ソ連の南樺太侵略に似ていると思う。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 一九四五年八月九日、ソ連軍が突如、南・北樺太国境(北緯五十度)を破って侵略してきた。日本軍は、十五歳から六十四歳までの男性を軍隊または国民義勇戦闘員として動員し、防衛戦を展開する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 その結果、八万七千六百人が北海道に避難できた。実は、わが母も、その一人である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 女学校時代の友人の一人は逃げ遅れ、押し込んできたソ連兵らに凌辱され、止めに入った実兄が、目の前で射殺されたときく。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 真岡郵便局の電話交換手や、太平洋炭鉱病院の看護婦ら、集団自決事件も起こっている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 真岡は艦砲射撃され、停戦交渉に向かった軍使らも銃殺された。八月二十二日には、北海道留萌沖で引揚船が攻撃され、千七百名以上(五千人以上の説も)の犠牲者を出している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 二十二日に停戦協定ができ、樺太庁の指示で多くの建物で白旗が翻っていた。ところが豊原駅前に集まっていた避難民は、ソ連軍機に無差別爆撃を受けている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 ソ連は北海道まで攻め込み、北半分を占領する計画を持っていた。留萌、釧路の不凍港を押さえ、羽幌と釧路の炭鉱を取りたかったのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 樋口季一郎北方軍司令官がソ連の意図を見抜き、ポツダム宣言受諾後も現地軍に戦闘継続を命じると共に、米軍B29の千歳進駐を要請。アメリカのトルマーン大統領が、ソ連の要求を拒否して北海道は守られた(以上、藤村建雄著『証言・南樺太最後の十七日間』光人社NF文庫参照)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 ウクライナ戦争と重なってみえる。(融点) (vol.9)


氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ウクライナのゼレンスキー大統領が三月二十四日、オンラインで日本の国会議員に向けて演説を行った。それを聞き、ロシア=旧ソ連による周辺国侵略の歴史を思い出す。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 一九五六年にハンガリーで反ソ・民主化運動が起こった。ソ連はこれに反撥。軍を出動させて弾圧する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ナジ・イムレ首相をルーマニアに連行し、二年後に処刑している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 一九六八年はチェコスロバキアの「プラハの春」。ドプチェク第一書記ら、共産党改革派と市民による民主化の動きにソ連は激怒。ワルシャワ共同体五カ国軍を送り、改革派政権をひっくり返した。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ドプチェク氏はソ連に送られ、尋問の上、解任されて機械技師として生きる。後にチェコは民主化され、政界復帰をしてはいるが、犠牲者の一人だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ソ連がロシアとなっても、手法はまったく変わらない。ゼレンスキー大統領が第三の犠牲者とならないか、日本をはじめ国際社会は監視し、警告を発すると共にウクライナ支援を強化して行かなければならない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 たとえば、道東において自衛隊の大演習を行う。国際海峡の津軽海峡を「十二海里宣言」をして領海化。ロシア艦船の通行を認めない。ロシア機の日本上空飛行も禁止する。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 樺太の油田開発からは撤退したらよい。そして国防費を上げ、防衛力を充実させる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 ゼレンスキー大統領がもっとも伝えたかったことは、「国家の独立と尊厳、自由社会を守る決意」である。理不尽なロシアの軍事侵攻に身を挺して国民を鼓舞し、国家を守る同大統領に連帯の拍手を送りたい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その10 ゼレンスキー大統領が伝えたかったこと (vol.10)

 日本の国会議員は演説をどう感じたか。(vol.10)


氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 日本でいま、ソフィァ・ローレン主演のイタリア映画「ひまわり」(ヴィット・デ・シーカ監督)の上映運動が起こっている。新婚の夫がソ連戦線(ウクライナ)に送られ、そこで傷つき、現地で暮らすようになったらしい。彼を探しに行く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 ウクライナ・ロケの作品で、「女性映画の傑作」と言われている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 「ウクライナ支援」のために、同映画の上映会開催とのこと。それはそれで評価する。

 しかし、何か忘れてはいませんか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 日本人なら「氷雪の門」(村山三男監督)でしょう、と言いたい。同映画では一九四五年八月、ソ連軍の南樺太侵攻を描いている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 日ソ不可侵条約を一方的に破り、北緯五〇度の南北国境線を超えて、ソ連軍が攻めてきた。樺太では、十五歳から六十四歳までの男性を、軍隊または国民義勇隊として召集。全島一丸となって戦っている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 戦いは、八月十五日のポツダム宣言受諾後も続き、「十七日間の国土防衛戦争」となった。日本が出した停戦交渉の将兵も、ソ連軍によって銃殺されている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 彼の国は、北海道北半分の占領と、不凍港(留萌や釧路)や炭鉱(羽幌、太平洋)を欲していたのだ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 戦うことによって、北海道占領の意図をくじき、八万七千人余、樺太からの島外脱出を助けている。わが母も、その一人だ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 映画「氷雪の門」では、真岡市街戦や同郵便局における電話交換嬢・九人の服毒自決も描かれている。二木てるみや岡田可愛らが主演した独立プロの大作(制作費二億円)であったが、あまり上映されていない。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その11 ウクライナ戦争を考えるなら「ひまわり」よりも「氷雪の門」を (vol.11)

 反対する勢力が強かったのである。(融点)(vol.11)


氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 ウクライナにおける戦争で、想いだされるのは関・森嶋論争(一九七九年)である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 森嶋通夫ロンドン大教授が「日本は軍隊を持つべきではない。もし、ソ連軍が攻めてきたら白旗と赤旗で迎えたらよい」と言ったのに対し、関嘉彦都立大名誉教授が「抗戦すべきである。軍事力が重要だ」と応じた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 ところが「軍事力は必要でない。もし、占領行政が不当だったら、ゼネストやデモで抵抗すればよい」とか、「軍事力を持っていればかえって危険だ。つい使いたくなる」といった森嶋説支持者、それに「国連が調停してくれる」といった楽観論も出てくる。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 一方「森嶋説は降伏論だ。ソ連は何をするか分からない。自由や民族の誇りも文化も奪われる。自ら闘わなくては、誰も助けてくれない」と関説擁護論もあらわれた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 どちらが正しかったか。結果はご存知の通り。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 そう締めようと思っていたら、最近「武力侵攻に対して、武力で反撃すべきでない。対抗しても、大きなロシアに勝てるわけがない。国民の命を守るためには外交交渉に徹するべきだ」といわば降伏論を唱える人が出てきた。この期に及んで、である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 実際に起こっていることを見ているのか。ウクライナを出て、ロシアに入った避難民を極東のサハリン(樺太)に移住させると伝えられている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 戦後、捕虜となった日本軍人をシベリア送りにして、森林伐採などで使役した歴史を持つ国らしい発想である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その12 「関・森嶋論争」の意義を明らかにしたウクライナ戦争 (vol.12)

 ウクライナではゼレンスキー大統領を先頭に力の限り、戦っている。アフガニスタンでは大統領がすぐ逃げた。その違いがー。(融点)(vol.12)


氷点沸点・著融点の時事総論 その13 ロシア政治家の脅しに北海道の防衛力強化と米軍駐留で対応せよ (vol.13)

 公正ロシア(ロシア野党)のサイトで、ミロノフ党首(元上院議長)が「(日本の政治家が)関東軍の運命をすっかり忘れていないことを望む」と言ったとの報道を読んだ。


氷点沸点・著融点の時事総論 その13 ロシア政治家の脅しに北海道の防衛力強化と米軍駐留で対応せよ (vol.13)

 これが事実なら、あきらかな日本への脅しである。ソ連(ロシア)は大戦末期、樺太や千島列島を攻め、北海道北半分を占領しようとした歴史がある。


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 樋口季一郎中将の決断で北部軍が必死に戦ったことと、トルマーン米大統領が要求を拒否して頓挫したはずだが、いまだ留萌、釧路などの不凍港確保をあきらめていない勢力があるようだ。


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 戦後、日本はソ連への警戒感が怠らず、自衛隊の主力も北海道で展開してきた。しかし、近年、軍事抬頭する中国に備えるため、南西諸島へ防衛の重心を移しつつある。


氷点沸点・著融点の時事総論 その8 自衛隊は道東で軍事大演習を (vol.8)

 今度のウクライナ戦争で、仮に中国による台湾侵攻が起こった際、火事場泥棒的にロシア軍が南下し、北海道を侵す危険性が増してきたと考える。


氷点沸点・著融点の時事総論 その2 「二年前(二〇二〇年)の国会」を忘れるな (vol.2)

 戦況によっては北朝鮮軍だって、対馬を狙うかもしれない。
 それらを避けるためには、まず日本自身が防衛力を高めること。


氷点沸点・著融点の時事総論 その6 ウクライナ軍事侵攻の教訓 (vol.6)

 尖閣も北海道も守る。二正面だって、はたまた三正面だって、隙を見せない。加えて、米国との同盟関係を深化し、核持ち込みも要請すべきである。もちろん非核三原則から二原則に変更する。


氷点沸点・著融点の時事総論 その9 ウクライナ侵攻は南樺太侵略に似ている (vol.9)

 すぐに着手すべきは、北海道への米軍駐留かもしれない。たしかに現在でも訓練場など米軍が使用できる基地はある。それを米兵士が住む大規模基地に替えて行く。

 国防は近代兵器もさることながら、マンパワーであり、国民の意思である。(融点)(vol.13)


氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 先日、新宿の武蔵野館で「親愛なる同志たちへ」(アンドレイ・コンチャロスキー監督・脚本、ロシア語・字幕)を観た。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 映画の舞台は、ソ連時代のノヴォチェルカッスク。ウクライナの穀倉地帯に隣接するロシア南西部の町。機関車工場や食品工場、大学や研究所もあるコサック地方の中核都市である。一九六二年六月一日、町の電気機関車工場で、大規模なストライキが発生した。物価上昇と食糧不足。にもかかわらず給与カットが行われる。それらに抗議して、工員らが立ち上がった。工場を占拠するとともに、市内に繰り出して行く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 映画の主人公リューダ・ショミーナは、市政委員会で生産部門を担当する女性共産党員である。女手ひとつで娘を育ててきた。その十八歳になる愛娘スヴェッカが、ストに同情的。母に「工場に行っては駄目」と厳命されるが、娘は「抗議するのは自由よ」と反撥。家を飛び出して行った。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 翌二日、町は軍隊で封鎖される。五千人のデモ隊は、軍、あるいはKGBの発砲によって蹴散らされた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 母は全身全霊をかけて探しまくる。果たして娘の安否はいかに?

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 その騒乱で二十六人が死亡、七人が処刑されたという(事件はソ連が崩壊されるまで隠蔽されていた)。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 流血の痕跡が、アスファルトの上塗りによって、消されていくシーンが印象的である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 いまウクライナ戦争では、火葬車が投入されているときく。戦争犯罪の証拠隠滅に使われているのであろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 異論を認めない「強いロシア」を目指す国の体質は、変わっていないのだ。(融点)(vol.14)


氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 二〇二二年五月三日、日本国憲法が施行七十五周年を迎えた。人間で言えば後期高齢者入り。筆生の身体同様ゆがみ、ひずみが目立つ。護憲、改憲の両派とも、大きな集会を開いた。

 改憲派の「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、平河町の砂防会館に約五百人が参加して「公開憲法フォーラム」を開き、岸田文雄首相がビデオメッセージを寄せた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 さらに自民、公明、維新、国民民主の各党代表も、憲法改正への意欲を示した。

 首相メッセージに続いて、逢見直人・富士社会教育センター理事長が登壇。同氏が元UAゼンセン同盟会長で、連合会長代行であっただけに、労働界や一部野党へ、改憲論議の広がりを感じさせた。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 一方、護憲派は、有明防災公園で「改憲発議を許さない!守ろう平和といのちとくらし」と題する集会を開き(主催側発表・一万五千人参加)、立憲民主、共産、社民の各党代表らが挨拶した。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 その中で、立民の奧野総一郎・国対委員長代理が「ロシアより許せないのは、いまの与党だ。どさくさまぎれに、ウクライナ問題をだしにして、改憲に突き進もうという姿勢を許すわけにはいかない」と発言したという。後に本人が、テレビ番組等で「一部不適切であった」と撤回する展開となっている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 それはともかく、護憲と言いながら「改憲発議を許さない」とは何事か。現行の日本国憲法第九十六条には、「憲法改正」の手続きが定められている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その15 「改憲発議を許さない!」集会で、立民幹部が「不適切発言」 (vol.15)

 それに則って、粛々と憲法改正過程に入ったとき、「許さない」と、それを妨害するつもりなのか。(融点)(vol.15)


氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 フィンランドのサンナ・マリン首相(社民党)が来日し、岸田文雄首相との会談を持った。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 同国はロシアの隣国である。約三十四万平方qの面積で、日本の国土よりやや小ぶりだが、約五百五十万人と北海道よりやや多い国民を持っている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 同国は芬ソ(フィンランド・ソ連)で二度戦った。スキー部隊などの活躍もあって侵略を撃退した歴史を持つ。日本も日露戦争やシベリア出兵にノモンハン事件、第二次世界大戦末期における樺太、千島、満洲、蒙古と四方面での戦いと、ロシア(あるいはソ連)と幾多の戦争を行った。日芬両国とも大国ロシアの横暴に悩まされてきたのである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 そう言えば、当方がワルシャワでホームステイした際(一九八一年)、そこのご主人に「ポーランドと日本は隣国だ。両国の間に大きな森があり、獰猛な羆がいるけれど」と言われたことを思い出す。当時は、まだポーランドは共産国であったはずだけど、強烈な反ソ感情を感じたものだ。北欧のフィンランドも同様であろう。有名な「冬戦争」(一九三九年)では、五十万のソ連の大軍に突如三方面から侵略されたのだから……。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 ベルリン在住のソ連外交官は「三日間で万事片がつきます」と豪語していたという(武田龍夫著『戦う北欧』高木書房)。ところが勇敢なフィンランド国民とスウェーデンをはじめとする義勇軍らの奮闘によって戦争は長引く。詳しくは武田著を読んでもらいたい。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 マリン首相は危機感を持って来日したと思うが、わが国の弛緩した雰意気にがっかりしたのではないか。(融点) (vol.16)


氷点沸点・著融点の時事総論 その17 「ロシアが侵略したのが圧倒的に悪い」と一刀両断した論説委員に拍手 (vol.17)

 テレビのお昼のワイドショーで、ロシアのウクライナ侵攻を取り上げていた。元国会議員のコメンテーターが「アメリカも悪いですよね。戦争が長期化すれば軍需産業が儲かるので」と発言。そのとき、大手新聞社の論説委員氏が「あなた、何を言っているんですか。ロシアが侵略したのが圧倒的に悪い」と一刀両断。胸がすく思いだった。

 このごろ「経済制裁しかしないと言っていたのに、武器を送って戦争を長期化させている」と、まるでアメリカが悪い%Iなことを言う人がいる。そして決まって「アメリカの軍需産業は儲けている」的な発言をする。間違ってもらっては困る。侵略したのはロシアであり、それを指導したのはプーチン・ロシア大統領であることを。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その14 ロシア南西部の現代史を活写した映画「親愛なる同志たちへ」 (vol.14)

 昔から「ユダヤやコミンテルン(共産主義インターナショナル)、あるいは軍需産業に操られるアメリカに原因がある」と言った陰謀論≠好む人たちがいる。どこかに悪の総本山≠ェあって、そこの誰かが世界の行く末を牛耳っていると。

 判りやすいし、面白い。でもね、これはほとんどが眉唾。世界は、そんなに単純ではない。但しプーチンは後世、ヒットラー、スターリン、毛沢東と並び称されるかも。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その17 「ロシアが侵略したのが圧倒的に悪い」と一刀両断した論説委員に拍手 (vol.17)

 かつて民社党の初代委員長・西尾末廣氏は「世界は資本主義陣営対共産主義陣営の対立で動いているのではない。民主主義陣営対全体主義陣営だ」と喝破した。

 「陰謀論」や「両者とも悪い論」に惑わされることなく、日本は民主主義陣営の勝利に貢献して行きたいのだが……。(融点) (vol.17)


氷点沸点・著融点の時事総論 その18 「グリーン券詐欺事件」は言語道断。だが、引退議員の生活も大変で(vol.18)

 蕎麦屋に入った。六十代とおぼしき女性客が二人。どうやら朝の仕事を終えて、昼食をとっているらしい。テレビでは国会のニュースをやっている。

「この人たち、何もしないで、私たちの十倍以上の年収なのよ」

「えっ、そうなの。国会では寝てばかりいるのにねえ」

「国会議員をやめても、グリーン券で新幹線に乗っていた人もいたでしょ」

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その18 「グリーン券詐欺事件」は言語道断。だが、引退議員の生活も大変で(vol.18)

 山下八洲夫・元国会議員による詐欺事件を怒っているのだ。同氏は衆院4回、参院2回当選した元社会党系のベテラン政治家である。事件を起こした当時は、立憲民主党岐阜県連顧問であった(発覚後、除名)。

 言語道断。あくまでも個人の資質によるもの。しかし、同情するわけではないが、議員引退後の生活も大変なのは、事実である。

 小泉純一郎総理時代に、「国会議員年金」が廃止された。会社員や公務員生活が長かった人は、厚生年金などをもらえているだろうが、若くして政治家になると辛い。議員をやめても、冠婚葬祭のオカネがかかる。そこで引退したとたん、選挙区であった地元を離れ、大都会に移り住んでしのぐ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その18 「グリーン券詐欺事件」は言語道断。だが、引退議員の生活も大変で(vol.18)

 今国会でも「文書通信交通滞在費」(文通費)が問題となる。しかし、抜本解決には至らなかった。使い勝手がいい「手当」の権益を守りたい議員が多かったということ。議員任期中に倹約に努め、次回選挙の資金にする人もいれば、引退後の生活費にあてる人もいるときく。「嘆かわしい」と言っても始まるまい。さて、それでどうする?(融点)(vol.18)


氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 政府の新経済財政指針「骨太方針」で、医療情報の「プラットフォーム」創設を盛り込むという。遅すぎた感はあるが、歓迎する。

 たとえば、「電子カルテ」である。それはNECや富士通の大手から、札幌のシーエスアイほか、専門ベンチャー企業も手がけてきた。それもあってか、各社の規格が統一されておらず、盛り込まれている情報もバラバラ。使い勝手が悪かったのである。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その4 沼田榮昭は王様の家来になってしまうのか?すぐには何も産み出さなくても、こうした環境は、次世代に影響が繋がると思います。人間は環境の影響を受け、無意識のうちに、経験から判断を下してしまうのです。(vol.4)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

「各企業に、政治家や学者の応援団がついていましたね、お役人は、VHSやベーターの戦いのように、シュアが寡占となった企業の規格に合わせればよい、と考えていたようで……」(電子カルテ会社の幹部氏)。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その1 Boys, be ambitious. 〜男の子よ、「やんちゃ」であれ!〜。50歳過ぎの林住期(りんじゅうき)。(vol.1)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 これが統一されていくと、マイナンバーを伝えるだけで、応急治療に取りかかってもらえるかもしれない。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その2 魂をブルブルと震わせていますか?生涯計画表、ミッションについて、称名念仏とambitious 。(vol.2)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 医療関係で電子化が進むと、コロナ禍の感染者情報をファクスでやりとりするといったこともなくなる。マイナンバーと健康保険証も一体化するので、患者の病歴も判る。これで、「お薬手帳」といった前時代的なしろものも消えるはずだ。

 
「伝説の株式公開請負人」沼田榮昭(本名:沼田功)のリアル曼荼羅 その3 国際情勢はいつも「複雑怪奇なる新情勢」かもしれません。バイデン大統領の世界戦略が、中国封じ込めからロシア解体に、シフトしていると感じます。そろそろ、日本も米国盲従のリスクを考えるべき時期が来ています。(vol.3)
氷点沸点・著融点の時事総論 その19 電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化を急げ(vol.19)
既に、電子カルテの「規格標準化」で、医療に関する情報共有化に取り組んでいる、東証グロース上場企業リカバリーインターナショナル(代表取締役:大河原峻(看護師)、社外取締役:沼田功(沼田榮昭))。

 マイナンバーには、銀行口座番号も紐付きにしたらよい。病院などへの支払い、逆に自治体などからによる支援金の振り込みにも役に立つ。ゆくゆくは、税の徴収にも活用されるようになるだろう。

 いや、困るって?

 
国防事案という究極の公共の利害に関する事実である馬毛島基地整備計画を考察する その17 まさかの防衛省による処分禁止仮処分だった!松澤泰生が権利者と称して、まさかの躍動!2022年3月28日、防衛省が債権者として、処分禁止仮処分が登記された。そして、同日、防衛省だけでなく、有限会社和光堂(東京都中央区銀座8−15−10、取締役:中島五月・取締役:高橋智美)なる法人が、松澤泰生の持つ仲介手数料支払請求権を4億8000万円及びコンサルタント料支払請求権8億円を2022年2月1日に譲受したとして、仮登記抵当権移転仮登記。馬毛島の残りの100億円をめぐり、国防事案という究極の公共の利害に関する事実である馬毛島基地整備計画をネタにして、防衛省は詐欺師たちと金の戦争をしている場合なのか?この不毛な100億円をめぐる馬毛島基地整備計画をネタにして跋扈する詐欺師たちによる金の戦争を生み出した菅義偉前総理大臣の責任が問われることになるのは間違いないであろう。(vol.17)

 あなたは、プーチン大統領ではないでしょ。病歴だって、資産情報だって、公開されても……。もちろん情報保護に万全を期さなければなりませんけどね。(融点)(vol.19)


氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 チャン・イモウ(張芸謀)監督の最新映画『ワン・セカンド――永遠の24フレーム』は、悲しくも示唆に富んでいた。

 映画の舞台は、文化大革命の時代である。

 強制労働所を脱走した男(チャン・イー)の逃亡目的は、ニュース映画に映っていると伝えられた、別れた娘を観ること。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 そこに弟のため、フィルムを活用して電気スタンドの傘を作りたい少女(リリ・ハオツン)がからむ。演ずる彼女は、張監督に見いだされたシンデレラガール。瞳の力が強く、透明感があふれている。同監督が発掘したコン・リーやチャン・ツィイーと同様、世界で活躍する人気女優となることだろう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 六、七〇年代の中国は、映画全盛の時代である。上映会ともなると村中が涌いた。本作では、砂まみれになったフィルムを村人総出で洗い、上映されるや超万員の観客がどよめくシーンなど、映画への愛と熱気が伝わってくる。映画に挿入されているニュース映画は、新たに作られたものだそうな。

 当方の小学生時代(一九五〇年代後半)、学校の体育館で暗幕が張られ、映画が上映された。夏休みの夜、広い道路で野外映画会も催されている。二木てるみ主演の「にあんちゃん」(今村昌平監督)も、そこで観た。

 現代では想像できないほど、映画が社会に根付いていた。ほかに「ニュー・シネマ・パラダイス」や「玲玲(リンリン)の電影日記」も、映画の時代を活写している。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その20 チャン・イモウ監督の『ワン・セカンド』は悲しくも示唆に富んだ映画(vol.20)

 「ワン・セカンド」は文革時代をあまりにも暗く悲惨に描いていると、直しが入ったと言う(高原明生「背景解説」参照)。(融点) (vol.20)


氷点沸点・著融点の時事総論 その21 フィンランド戦争を描いた本(武田龍夫著『戦う北欧』)と映画、その教訓は(vol.21)

 いま注目は、フィンランドとスウェーデンの北欧二カ国が、NATO(北大西洋条約機構)に加盟できるかどうか。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その21 フィンランド戦争を描いた本(武田龍夫著『戦う北欧』)と映画、その教訓は(vol.21)

 昔、「フィンランド化」と言うと、侮蔑のニュアンスがあった。強国ソ連に遠慮し、卑屈に生きていると。冗談ではない。日本の二倍の国土に五〇〇万人余。北海道ほどの人口の国が、ソ連と二度戦っている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 武田龍夫著『戦う北欧』(高木書房)ではフィンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの四カ国とバルト三国が、共産ソ連やナチス・ドイツとの「危機の中の軍事・外交」史を著しており、読み応えがある。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 もう一つのお薦めは、フィンランド映画『アンノウン・ソルジャー(英雄なき戦場)』(アク・ロウヒミエス監督)のオリジナル版である。二〇一七年に制作。一九年に日本で公開されている。そのときは四八分ほどカットされていた。今回(二二年六月公開)は、その未公開部分を復活させ、一八〇分の大作となっている。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その16 フィンランド美人首相の来日の意義と目的、そして日本の現実 (vol.16)

 映画は、「冬戦争」の次の「継続戦争」三年二カ月が舞台。国土・国民を守るため、地を這って戦う兵士たちの姿が、リアルに描かれている。現在のウクライナ戦争が想起された。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その21 フィンランド戦争を描いた本(武田龍夫著『戦う北欧』)と映画、その教訓は(vol.21)

 防衛において、国民の意思と力(軍事力)が問われてくる。日本は島国だから海空を強化すればよいとか、ミサイル重視の意見もある。でも、基本は、サイバー攻撃にも備えた、陸海空のバランスのとれた軍隊が重要であるということ。フィンランドやウクライナの戦争の教訓である。(融点) (vol.21)


氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

 参議院選挙が始まった。二十数年前と、ちょっと古い話になるが「どんな基準で、誰に投票するか」と、三十代前半のF君に、それを訊ねてみた。

 イスタンブール(トルコ)で、「私なら、まず党がどこかで選びますね。政策では、国防に関して、基本的にどんな考えを持っているのか。福祉だって教育だって、国が守れてはじめて実現することですよ。わが国は、ロシア、イラン、イラクなど危険な国に囲まれているのですから……」

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

「ギリシアだって、そうじゃない。キプロスをめぐって争いが起きたりしているでしょ」

「確かにそうですが、でも、ギリシアは民主主義国家です。話し合いで解決する可能性があります。交渉も成り立ちますが、専制政治の国とは、そうはいきません」

 きっぱり答えられた。

 ギリシアとトルコとの関係は、日本で言えば、竹島や慰安婦、それに徴用工問題など難問をかかえる韓国との関係に近いということか。もちろんロシア、イラン、イラクにあたるのが、

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

わが国にとっては中国、ロシア、北朝鮮である。いずれの国も日本に撃ち込める核ミサイルを保有している。近年、空や海から、わが国の領空、領海を侵犯し続けていることも、忘れてはならない。

 これらに、いかに対処して行くか。

 話は替わる。トルコは宗教政党系の民族主義者が大統領となって、かつてより専制主義的な政治になったと聞く。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その22 トルコで「『国防への基本的考え』が投票先を選ぶポイント」と教わった(vol.22)

 五十代となったF君に「エルドアン大統領を支持しているのか」と訊いてみたい気がする。(融点)(vol.22)


氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 猛暑である。政府や電力会社は節電を訴えている。では、発電はどうなっているか。需要が伸びたなら、供給を増やすのは当然の策である筈。ところがご存知の通り、新たな発電は簡単にできない。休止中の火力発電所二か所を、急遽稼働させたのみ。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 参院選において、原子力規制委員会で安全を確認され、地元の合意を得た原子力発電所の再稼働をさせることに自民、公明、維新、国民、NHK党の五党が賛成。再稼働反対は立民、共産、れいわ、社民の四党である。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 特に、共産党は「原発即時ゼロ、石炭火力発電からの計画的撤退」を政策に掲げている。どうやって伸びて行く電力需要に応えていくのか。太陽光、風力、地熱などの自然エネルギーで、完全にまかなえると思っているのか。反対派は、原発は危険、戦争になったらウクライナのように標的にされる、福島原発事故を忘れるな、なんていう。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 ここで確認しておきたいことは@東日本大震災における犠牲者は、津波によるものであって、原発事故によるものではないことA東電福島原発は米GE製の旧式であり、隣の東北電力の女川原発は新式の東芝製であって、被害を免れていることである。

 
氷点沸点・著融点の時事総論 その23 電力需要に応えるため小型原発の開発・活用を主張する政党の出現を望む(vol.23)

 確かに、地元住民に生活不安が生じたことや、一次産業で「福島産は危ない」との風評被害が生まれたことは、慚愧に耐えない。

 だからといって、原発全般を否定することはいかがなものか。筆者は小型原発の開発・活用を通じて、電力供給を安定化するとともに、世界に輸出をすべきである、と主張する政党が出現することを望む。(融点)(vol.23)

 <次回予告>

 創刊10年目発刊400号記念企画として始まった「氷点沸点・著融点」、融点の説く深みのある時事総論をお楽しみ下さい。なお、週刊報道サイトの報道媒体としての性質上、著者は融点というペンネームと致します事をご了承下さい。

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■ 佐藤昇は、政治団体「日本を正す政治連盟」を改組発足して代表に就任しました。

 その目的は、立憲民主主義の理念に基づいた「自由・自主・自立・自尊・平等」の精神、「言論の自由・表現の自由・報道の自由」等の国民の権利を守り、@政治(立法)を正す、A官僚(行政)を正す、B司法を正す、C企業(みずほ銀行等)を正す、D報道(朝日新聞等)を正す、E世の中(倫理・道徳)を正す等、日本を正すために必要な政治活動を行なうことです。(詳細はPOLITICSにて)

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「ジャーナリストの王者 (チャンピオン)」を襲名
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日光東照宮(国宝陽明門竣工式)
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南京大虐殺はあったのか?(vol.30)
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原告団弁護士米山健也弁護士
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民主党議員(細野豪志ら)が群がる大樹総研(オーナー矢島義也)という実態のない団体の正体。乱交パーティーか?

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セガサミー里見治自宅銃撃事件の真相を報道する

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サントリーに完全勝利する

■サントリーが暴力団住吉会副会長へ利益供与を実行した事実の隠ぺい工作の全貌   

アライオートオークション小山

荒井商事主催アライオートオークション小山におけるメーター改ざん詐欺を争う裁判が勃発     

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山崎製パン大阪第一工場において異物混入したまま商品を出荷したとの内部告発文書を検証する

地位確認等請求事件への内部告発を検証する

福島県除染偽装事件等

福島県と三春町への取材結果

大林道路福島営業所への突撃取材結果

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真珠宮ビル跡地

買付証明売買予約金策祝杯上客赤富士裏金枠偽造本間吉偲ぶ会一条工務店?刑事告訴予告公売か?武蔵野ハウジング東京都主税局徴収部とのルート構築イーストシティ藤江克彦が逃走    

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実父チチローから「殿堂入りする位の親不孝者だ」と言い放たれるイチロー(鈴木一朗)選手の資産管理会社IYI社の実像

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