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【呪縛は解かれたか】第1部(7)第一勧銀「虚像を生む土壌」 (5/27)

 

 1997年6月29日に宮崎邦次元頭取は自殺しました。

 ここに、及川幹雄被告を現場責任者として行った、現在も続く旧第一勧業銀行派閥の所業の根源があります。

 毎週、過去のメディア媒体の記事を読みながら、自殺した宮崎邦次元頭取の望んでいた、自らの死を契機にし、スッキリした形にして素晴らしい銀行にしてほしいという事案とは何だったのかを、皆様と考察していきたいと思います。

 今週は、1999年6月17日の産経新聞の記事の「【呪縛は解かれたか】第1部(7)第一勧銀「虚像を生む土壌」」です。

【呪縛は解かれたか】第1部(7)第一勧銀「虚像を生む土壌」

 平成九年秋、東京・内幸町にある第一勧業銀行本店を大柄な老人が訪れた。中堅デベロッパー「山万」(東京都中央区)のオーナー、藤本武弘(七八)である。

 「第一勧銀の人事を握る陰のドン」「第一勧銀を呪縛(じゅばく)する男」。こんな記事が当時、複数の雑誌に掲載されていた。

 藤本は昭和四十年に山万の代表に就き、千葉県佐倉市の住宅団地「ユーカリが丘」などの大型開発で名をはせた。

 大胆な発想と行動力。

 平成三年の退任後もカリスマ的存在である。

 資本金八億円の会社オーナーを、頭取の杉田力之(五六)ら経営首脳が自らの役員応接室で迎えた。

 「いろいろ書かれているようだが、どうなっているんだね」 藤本は明らかに報道に腹を立てている様子だった。

 「とにかく迫力のある方だった」と初対面だった役員の一人が振り返る。

  同行はその夏、総会屋の小池隆一(五五)=収監中=への利益供与事件で前頭取ら十一人の逮捕者を出し、経営陣を刷新していた。

 常務から大抜てきの杉田も、藤本とはあいさつ程度の面識しかなかった。杉田はその後、専務(現副頭取)の西之原敏州(五五)と二人で藤本を訪ねた。

 「藤本さんは当行との関係を過去をひもといて説明された。われわれが若いので(経緯を)知らないと思ったようだ」(西之原)

                □ ■ □

  山万との関係は昭和四十四年、旧日本勧業銀行と合併(四十六年)して第一勧銀となる前の旧第一銀行時代にさかのぼる。

 仙台市郊外に約二百ヘクタールの住宅団地「錦ケ丘ニュータウン」がある。

 第一銀行系の「第一開発」の土地を山万が引き取り、昭和五十年代に開発を始めた。

 第一開発は山万に吸収合併され、開発主体は六十三年、山万の実質的な子会社である現在の「山万アーバンフロント」に変わる。

  第一勧銀は異常なまでに肩入れをしてきた。

 アーバンの現社長は同行元常務、前社長は元専務、その前は元副頭取が送り込まれた。

 行員も約十人がアーバンに出向、相当数の物件を同行系企業が購入している。

  「山万については、審査が甘い融資もあり、販売協力をやめようとの意見も強かった」と同行元役員。

  分譲開始から十年。

 バブル崩壊で、売れたのは分譲予定の四分の一。

 「あれだけ売れずによく会社がもっている」(仙台市議) だが、アーバン側は「息の長い事業で業績は好調」と意に介さない。同行からの融資残高は約六百億円にのぼるが、「返済の延滞などは一切ない」と言う。

                □ ■ □

 「人事介入なんて、そんな暇はない。うち(アーバン)に出向した人が銀行に戻るとき、『(復帰後の処遇を)よろしくお願いします』ぐらい言ったことはあるが」と藤本は言う。

  仙台の開発には「井上さんに頼まれた代理事業で、第一勧銀の協力は当然。

 見通しがついたら第一勧銀が引き取り、アーバンの会長・社長も出す約束で始めた」とも。

  井上とは、合併当時の第一銀行頭取で、第一勧銀の初代会長、取締役名誉会長として十一年間君臨した井上薫(故人)である。

  第一開発の不良不動産の処理に悩んだ井上が、藤本に救済を求めた。「井上さんは『あなたしかいない。迷惑はかけない』と両手をひざについて頭を下げた。

 ひどい物件ばかりだったが、引き受けた」という。

  藤本は利益供与事件の際に自殺した四代目頭取、宮崎邦次ともマージャン仲間だったが、「第一勧銀側から相談を受けたりしたのは井上さんの時代だけ。二十年も前の話だ」と言う。

 それでも藤本の影響力を前提にしたうわさは、しばしば行内を飛び交った。有力役員が関連会社に出ると、「(山万担当の)営業第三部時代に藤本の不興を買ったからだ」とささやかれた。

  藤本は言う。「私は物事をはっきり言うから、反感をもたれたこともあろう。あの銀行の人は人事話が三度の飯より好きなんだ」                 □ ■ □

 第一勧銀は発足以来、頭取と会長を旧第一、旧勧業出身者が交互に務め、ポストを均等配分する「たすき掛け人事」を続けた。

 井上と勧銀出身で初代頭取の横田郁(同)が敷いたレールだ。その形は崩れつつあるが、旧第一(D)と旧勧業(K)の人事のせめぎ合いは根強く残る。

 井上と横田は、名誉会長に退いた後も役員会の席次の中心を占めた。二人の「神様」を挟んで会長、頭取、副頭取が座った。

 「井上さんは亡くなるまでトップだった」(有力OB) 元副頭取の青木辰男(七一)は藤本の人事介入説を疑問視し、「むしろ銀行側が(藤本の意を)おもんばかってきたのでは」と語る。

 神様の影を引きずる藤本に、歴代首脳は虚像を見てきたのか。

 旧第一出身の元役員は「井上さんが世話になった人を悪く言えない」と介入説を否定する。

 真偽はともかく、発足以来、同行が抱える長老支配の呪縛を鮮明に映し出している。(敬称・呼称略)(金融犯罪取材班)                   
           ◇  

 【第一勧銀の歴代頭取・会長コンビ】

 (※Dは旧第一銀、Kは旧勧銀出身)
 会長      頭取      就任年月
井上 薫(D) 横田 郁(K) 昭和46・10
西川正次郎(K)村本周三(D)   51・12
藤森鉄雄(D) 羽倉信也(K)   57・6
中村一郎(K) 宮崎邦次(D)   63・6
宮崎邦次(D) 奥田正司(K) 平成 4・4
奥田正司(K) 近藤克彦(D)    8・4
−−−−−   杉田力之(K)    9・6  

           ◇

 <代表佐藤昇のコメント>

 約三十六億円の不正支出事件のあった第一勧業銀行麹町支店の近くにある本間美邦税理士事務所の本間美邦税理士が、山万http://www.yamaman.co.jp/の監査役になっております。

 また、この山万の株主には、みずほ銀行はもちろん、清和綜合建物や中央不動産が、名を連ねております

 みずほ銀行の及川幹雄被告と本間美邦税理士は、「ぎょうせい買収ファンド」を共に謳ったビジネスパートナーです。(裁判所による勝訴判決で認定されております。)

  みずほ銀行内の旧第一勧業銀行派閥は、17年前から、何も変わっておりません。

 17年経った現在、「週刊報道サイト」は、この事件のケジメがつくまで、銀行ぐるみの犯行の構図を徹底解明していきます。

 株主代表訴訟の行方と共に、今後の展開をお楽しみ下さい。  




 
林信秀(57才)頭取  旧富士銀行派閥  東京大学経済学部卒

 2014年3月28日に株主代表訴訟が提訴されました。林信秀頭取は、国際畑を歩み、国内での裏金作りスキームに一切タッチしていなかったので、消去法で頭取に選ばれたと推察いたします。何も知らないことは、一番強いことです。なので、この株主代表訴訟の係争を契機に、及川幹雄被告を現場責任者として行った、代々脈々と受継がれている裏金作りスキームの膿を出し切ることを望みます。

 
塚本隆史(63才)元頭取
旧第一勧業銀行派閥
京都大学法学部卒
既に辞任済
 
佐藤康博(62才)前頭取
旧日本興業銀行派閥
東京大学経済学部卒
既に辞任済
 
及川幹雄(51才)
旧第一勧業銀行派閥
日本大学法学部卒
未だ逮捕されず

及川幹雄被告からの着信履歴です。
みずほ銀行への及川幹雄被告からの伝言メッセージです。内容は「自首をする」と言ってますよ。代表佐藤昇    
 
佐藤昇(42才)
生涯無派閥
専修大学法学部卒
既にパンチドランカーでポンコツ済

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