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巨額融資「暗部」語らず 宮崎邦次・元一勧会長自殺(3/4)

 

 1997年6月29日に宮崎邦次元頭取は自殺しました。ここに、及川幹雄被告を現場責任者として行った、現在も続く旧第一勧業銀行派閥の所業の根源があります。毎週、過去のメディア媒体の記事を読みながら、自殺した宮崎邦次元頭取の望んでいた、自らの死を契機にし、スッキリした形にして素晴らしい銀行にしてほしいという事案とは何だったのかを、皆様と考察していきたいと思います。
 まずは、1997年6月30日の朝日新聞の朝刊の記事の「巨額融資「暗部」語らず 宮崎邦次・元一勧会長自殺」です。

  巨額融資「暗部」語らず 宮崎邦次・元一勧会長自殺(時時刻刻)

 宮崎邦次・元第一勧業銀行会長の突然の自殺は、第一勧銀や捜査関係者、経済界に大きな衝撃を与えた。日本の金融界の「顔」といえる全国銀行協会連合会長まで務めた金融マンとしての輝かしい経歴と、総会屋への利益供与事件に何らかの関与があるのではないかという最近の疑惑。その明暗の落差はあまりにも激しい。宮崎氏の死で、「暗部」の真偽は確認できないままとなった。  

 ●本店 「相談役だった宮崎さんの自宅の連絡先を教えて欲しい」 二十九日午前十時ごろ、三鷹署から第一勧業銀行本店の交換台に電話があった。

 電話を受けた警備員は、折り返し電話をかけ直すと告げて、秘書室に連絡した。約十分後、たまたま出勤していた秘書室のスタッフが同署に電話をかけ直し、照会の目的を尋ねたところ、宮崎氏が自殺をはかった事実を知らされた、という。
 宮崎氏が搬送された三鷹市の病院に着いた広報部職員から、本店に容体について具体的な連絡があったのは正午ごろだ。

 「(宮崎元会長は)集中治療室に入っている。意識はないようだ」。しかしそれ以降、詳しい状況は分からず、スタッフたちはやきもきしながら外部への対応に追われた。

 八星篤広報部長は「私もテレビのテロップで知ってかけつけました。事情が事情だけに、ご家族に詳しくお話を聞くわけにもいかず、なかなか事実関係がわからなかった。(宮崎氏には)事件の広がりに耐えられない苦痛があったのでしょうか」と話していた。

 ●病院 「大変残念……。コメントする言葉が思いつきません」。宮崎氏が搬送された病院では、小畠晴喜広報部次長が午後六時すぎ、詰めかけた報道陣に宮崎氏の死亡を報告した。

 宮崎氏は午前九時十分ごろ、意識不明のまま同病院の救命救急センターに運び込まれた。一緒に国会の参考人招致に応じた近藤克彦前頭取ら同行関係者が次々と駆けつけたが、面会謝絶の状態が続いた。

  二十七日に就任したばかりの杉田力之頭取は午後六時前に到着し、付き添う家族を見舞った。 死亡報告の際、小畠次長は「大変残念ですが、お亡くなりになりました」「あまりに痛々しい」「何とも言えない事態になった」。

 何度も言葉に詰まり、最後に「ごめい福をお祈りするだけです」と話を打ち切った。 同病院は静かな住宅街の一角。日曜日で人の出入りは少なかったが、妻の見舞いに来たという三鷹市内の男性は「責任を感じたという事情は分かるが、死ぬことが責任を取るということにはならない。ほかのけじめの付け方があったのではないかと思う」と話した。

 ●自宅 三鷹市大沢五丁目の宮崎氏の自宅には、昼過ぎから報道陣十数人が詰めかけ、近所の住民が遠巻きに様子を見守った。

 宮崎氏は午前八時半ごろ、救急車で病院に向かった。近所の主婦は、救命措置を行う救急隊員の「一、二、三、四、五」という大きなかけ声を聞いた。「ご主人が心労で倒れたのかと思った。自殺を図ったとは思わなかった」という。 近くに住む男性は、「元頭取ということを感じさせないほど、質素な生活をされていた。自殺を図ったなんて信じられない」と話していた。

 ○「小池容疑者と面識ない」関係の薄さ訴え 本店捜索受けた夜 「(総会屋活動をしていた)元出版社社長とは大口取引先ということで会った」。

 二十九日に自殺した宮崎邦次元会長は、野村証券事件にからんで本店捜索を受けた五月二十日夜、報道陣の取材に小池隆一容疑者が師とあおいでいたという元出版社社長(故人)との関係をたんたんと認めた。

 一方で小池容疑者との関係になると「面識はない」と、関係の「薄さ」を訴えたが、小池容疑者側への巨額融資は、宮崎氏が頭取時代の一九八八年から九二年の間に急増しており、事件の深部を知るキーパーソンだった。

 五月二十日夜十時過ぎ。帰宅した宮崎氏は、自宅前に待ち構えていた報道陣数人を玄関に通した。

 立ったままの宮崎氏に矢継ぎ早に質問が浴びせられた。
 「元出版社社長との面識はあるのか」
 「その息子の結婚式にも出たのか」。

 疲れた表情の宮崎氏は「これで終わりに」と言いながらも、質問が出ると断りきれず、また答えていく。

 「総会屋といっても、活動は昭和四十年代までと聞いている」「息子さんはうちの大口取引先に勤めていた。私はその取引先社長とも親しく、(結婚式に出たといっても)やましいことはない」 だが、肝心の小池容疑者との面識については、「ない」と突っぱね、小池容疑者側への融資も「(融資が伸びた当時は)経済が右肩上がりだった」などとして、あくまで通常の融資との認識を強調した。
「けじめはどうつけるのか」との質問に、宮崎氏は「捜索が終わってから考える。(人選などの)相談はまだしていない」。

 そんな質問を受けるような事態になっていることがまだ信じられない、といった表情だった。わずかその三日後に、頭取、会長、そして自らを含めた歴代頭取、会長経験者の相談役の総退陣発表に追い込まれるとまで、思いはいたらなかったようだ。

 ◇元会長らの刑事責任、追及は微妙に <解説>

  第一勧銀を舞台にした利益供与事件で、これまでに東京地検特捜部が逮捕あるいは起訴した同行関係者は前副頭取を含む十人にのぼり、犯罪事実そのものは、ほぼ把握されていると言ってよさそうだ。こうした事情から、宮崎邦次・元会長の自殺が事件の成否に影響を及ぼすことはないが、背景事情を含めた全容の解明作業にある程度の支障が生じる恐れは否めない。

  特捜部は、宮崎元会長らの刑事責任追及を当初から強く視野に入れていたわけではない。元会長らは、総会屋側への融資状況について報告を受けていたとはみられていたが、それだけでは、一線と距離のある首脳の刑事責任を問うのは困難との見方があったからだ。

 ところが、藤田一郎・前副頭取が逮捕された日に、同行側が記者会見で、奥田正司・前会長らがう回融資について関知していたと発表し、状況は一変した。十合目に差し掛かろうとしていた捜査が、十一合目を目指し始めたともいえる。  宮崎、奥田の会長経験者は、二十七、二十八日の両日、問題のう回融資への関与について参考人として任意の事情聴取を受けた。

 う回融資が始まった当時の会長、頭取であったことを考えれば、聴取に至ったのは当然の流れだったろう。

 同行関係者らによると、宮崎元会長は、総会屋グループ代表の小池隆一容疑者を同行に紹介したといわれる元出版社社長(故人)との交際を続けていた経緯から、自らの「不用意さ」にさいなまれていたようだったという。

 実際、う回融資が始まる一カ月前の一九九二年九月、この元出版社社長と宮崎元会長らが会食したことが明らかになっており、その場で問題の融資が話題にのぼったという関係者の供述もある。

 この話題の内容次第によっては、二人が受けたとされる報告や、了承が、刑事責任と結びつくことにもなり得る。その解明は、今回の事件が起きた契機などを表に出す手続きとも重なり、ここ数日間の捜査の焦点だったが、宮崎元会長の急逝で情勢はやや微妙になった。

  <代表佐藤昇のコメント>

 17年の時が経ちますと、役員及び幹部の皆が、いかに猿芝居を演じているかが、まどろっこしい説明なしで分かります。及川幹雄被告も、この旧第一勧業銀行派閥の猿芝居の劇団員としての伝統をしっかりと優秀に受け継いでおります。




 
塚本隆史(63才)元頭取
旧第一勧業銀行派閥
京都大学法学部卒
既に辞任表明済
 
佐藤康博(61才)頭取
旧日本興業銀行派閥
東京大学経済学部卒
既に辞任表明済
 
及川幹雄(50才)
旧第一勧業銀行派閥
日本大学法学部卒
未だ逮捕されず

及川幹雄被告からの着信履歴です。
みずほ銀行への及川幹雄被告からの伝言メッセージです。内容は「自首をする」と言ってますよ。代表佐藤昇    
 
佐藤昇(42才)
生涯無派閥
専修大学法学部卒
既にパンチドランカーでポンコツ済

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